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また遊んでね。

作者: 葉月初

駄文です。内容、文その他諸々ホショウはいたしません。

私には、二つ年の離れたお兄ちゃんといっちゃんがいます。お兄ちゃんといっちゃんはとっても優しくて、いつも私と遊んでくれます。

最近は、いっちゃんとお兄ちゃんと私の三人で、バレーボールで遊んでいます。お兄ちゃんが綺麗にボールを上げて、いっちゃんがスパイクを決めます。バシィン!バシィン!とボールは地面に落ちます。でも、そのたびにボールを取りに行くのは面倒です。だから、私がボールをレシーブします。

三人で毎日のように公園に集まっては日が暮れるまでバレーボールで遊んでいました。

でも、そんな楽しい日々は、ある日突然終わりを告げました。

お兄ちゃんといっちゃんが死んでしまったのです。

震災でした。

私は新しい土地に越した後も、私は二人は死んじゃった。という現実を受け止められずにいました。

だから私は毎日、毎日家の近くの公園へ行って、バレーボールで遊びました。下手くそなトス、下手くそなスパイクを打ち続けました。ボールは、何度も地面に落ちました。面倒だなと思いながらボールを何度も何度も拾いに行きました。だってそしたらまたひょっこりお兄ちゃんといっちゃんが帰ってきて、遊んでくれるるんじゃないかと思っていたからです。

ある日、ボールは地面に落ちていた釘か何かに当たったのか刺さったのかわかりませんが、壊れてしまいました。その瞬間私は二人が死んでしまったこと、もう二人は帰ってこないことという現実を受け入れました。

涙は止まらず。顔はよだれやら鼻水やら涙やらでぐちゃぐちゃになり、何がなんだか分からなくなって、われを失って、たまたま早く帰ってきたお父ちゃんに声をかけられるまで、ずっとずっと泣いていました。

今思えばあのボールが壊れてしまったのはいつまでも過去に固執し続ける私を見かねて二人がやったのかもしません。私がまた笑えるように、前を向いて歩けるように、死んでまで私のこと気にかけてくれた二人のためにも自分のためにも頑張ります。

P.S

お兄ちゃん、いっちゃん。私が二人のところに行くのはだいぶ先だと思うけど、私がそっちに行ったらまた、三人でバレーボールで遊ぼうね。

読んでくれてありがとうございました。

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