ぼっちと職場体験は関係無い
ぼっちの職場体験は終わりを告げる。しかしまだこの章は続く⁉︎
その後、俺に話が振られることは無かった。
ただパイプ椅子に座っていただけだった。
収録が終わってすぐ、木場の周りに女子が群がる。
あぁ!まるで死肉に群がるハイエナのよう!つまり木場が死肉。
俺は根元さんに一礼して、部屋を出る。
自販機でコーヒーを買い、一息つく。
それにしても今日コーヒー飲み過ぎだな。カフェイン取りすぎて寝れないかも今日。
多分収録の後悔と恥ずかしさでだが。
このラジオを聞いた人達の空気は多分、一瞬氷ったのだろう。
ブリザードトーク!ふははは…。
心の中でも笑えなかった。枯笑いだ。
コーヒーを飲み終わり、部屋に戻るともう木場とのお疲れ会で盛り上がっていた。
俺はステルスで通り過ぎ、帰るためにバッグを持つ。
「坂墓君も来る?お疲れ会。きっと楽しいよ」
木場がしれっと言ってきた。
やめろ、俺を巻き込むな。楽しいのは周りの女子だけだ。
はっきり言って苦痛の時間である。知りもしない女子と、完全に木場目当てなのに俺がいる場。
多分地獄だ。空気地獄だ。
この場で新たな地獄が発見された。
「いや、俺はいい。」
きちんと断ったのだが、木場の押しがつよい。
俺は受けじゃないぞぉぉぉぉ!やめんか。
「いやー、やっぱりみんなの方がいいと思うんだ」
また「みんな」かよ。みんなの党みたいに軽々しくみんなと名乗るな。
「みんな…ねぇ。その女子達はみんなに俺は入ってないと思うんだが」
と俺は死肉に群がるハイエナのような女子達に目線をむける(つまり木場が死肉。
女子達はずっと俺のことを嫌そうな目でみていた。
「なに?その言い方!」
とある女子Aが喋る。まあとあるAさんだ。名前すらついていないザ・モブ!
決まりゼリフをありがとう。ロード・オブ・ザ・モブ!
こう言ったらモブもカッコ良く聞こえるな。
「なに?違うのか?」
「ち……」
ち…なんだよ?血が出たの?バンドエード欲しいの?それとも板東英二が欲しいの?
物事ははっきり言わないと誤解を生むよ。
今だって俺はAさんのことを板東英二が好きだと思ってしまった。
「どうした?板東英二が好きなんだろ?」
「はぁ?なに言ってんの?キモ」
まぁ、こんなモブにキモって言われても傷つかないが、妹に言われたら大量出血で死ぬな。
そしてどうやらモブ子さんはキモが好きらしい。俺はレバーが好きだ。同じだな。
「レバーが好きなのは分かったから。落ち着け」
「ウザ!マジうざ!」
そう言ってモブ子さんは死んだ。
間違えた、部屋を出た。
…完璧だ。これでさすがの木場も諦めるだろう。
「やるね、坂墓君。僕には真似出来ないよ」
「ふっ、だろ?もう俺が眩しく見えるだろう」
などとカッコつけたが、木場に少々引かれ、「あはは」など微笑で返された。
さすが微笑年!間違えた美少年!
最近間違いが多いんだよな。やっぱ過労?
ここは疲れているから早く帰ろう!うん、そうしよう!
俺はそのまま部屋を出た。
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家に着いて、リビングで寝転がった。
「あー、めんどくさかった。やっぱ仕事は楽なものに限るな」
すげー社会をバカにした独り言をつぶやいた。
コーヒーを飲もうと思ったが、さすがにもういらない。
弁当が物足りなかったせいか、少し小腹が空いた。
ーーと言うことで、コンビニでおにぎりを買うことにした。
私服に着替え、玄関を出る。
近くコンビニに着いて、おにぎりと栄養ドリンクを買った。
そのままコンビニで食べることにした。
最近のコンビニは食べるスペースがあるみたいだ。
栄養ドリンクを飲み干し、おにぎりを食べる。
アンバランスな味の組み合わせだが、気にしなかった。
ゴミをコンビニで捨てて、家に帰った。
特にすることが無い。何も無い。
俺の人生の意味を考えたら二酸化炭素を出すくらいしか思いつかない。
植物の役にたってます!まあ、二酸化炭素足りてるんだけどね、むしろ多いくらいだ。
地球温暖化とか言うのも起きてるらしいからな。つまり俺は地球破壊のプロフェッショナルだ。
なんでも最後にプロフェッショナルをつけるとかっこ良くなるのはなぜだろうか。
覗きのプロフェッショナル…かっこいい。
靴舐めのプロフェッショナル…かっこいい!
ニートのプロフェッショナル…なんかすげぇ。
つまりプロフェッショナルになれば大抵かっこいいのだ。…違うな、絶対。
ーーなどと考えていたら、疲労からか寝てしまっていた。
「はっ!」
目が覚めた。今日の収録の夢を見た。つまり夢地獄だ。
んっ、毛布がかけられている。早希か。
やはり気が利く妹だ。誰にも妹は渡さん。死んでもだ!
老後に養ってもらうためにも!
「あっ、お兄ちゃん起きたんだ。職場体験お疲れ様」
「おう、疲れたわ」
そう会話した後、俺はソファーから起きて自分の部屋に行った。
明日は休みだったな。することが無い。
今時の高校生はこの暇をどうして過ごしているのだろうか。
やっぱり友達と遊ぶ、彼女とデート。などをするのだろうか。
どんなけ金がいるのだろう。その金を俺に恵んでくれよ。
…よし、明日はアニメ見るか。
そい決めて、カレンダーに予定を書いた。
見るアニメはさして決めていないが、ずっとアニメを見るのは久しぶりだな。
趣味はアニメ鑑賞ですと履歴書に書いてもいいくらいだ。
俺は近くに置いてあった漫画を手に取り、暇を潰した。
もう少し、ぼっちの青春にお付き合いください。




