ぼっちと職場体験は関係無い5-12
坂墓は自宅に帰って生徒会の仕事をする。坂墓は社畜になってしまうのか⁉︎
俺はコンビニを出てから少しはや歩きになった。だが途中でいつものスピードになった。
あまり深くは考えようとはせず、ただ少し冷えたコーヒーを飲むことしかしなかった。
そのコーヒーは砂糖が大量に入っているはずなのに少し苦かった。
俺は家についてドアを開けた。そのまま靴を脱ぎリビングに入った。
「お兄ちゃんお帰りー」
「おお、ただいま」
妹との夫婦ごっこ(仮)を終えて、テーブルにコーヒーの缶を置いた。
缶を置いたら、ついため息をついてしまった。
しまったと思い、妹の顔を見た。
「お兄ちゃんなんかあったの?」
どうやら真剣に聞いているようだったので冗談では返せない。
「いや、生徒会の仕事があってな」
俺は疲れている理由の一つ、生徒会の仕事について話した。
もう一つはもちろん言わなかった。いや、言えなかった。
家族には心配かけたくないからな。
「ふーん、大変そうだね」
何かの雑誌を見ながらあまり興味がなさそうな返事が返ってきた。
「ああ、そうなんだよ」
適当に会話を終わらせて、冷蔵庫の前まで行った。
冷蔵庫からコーヒーゼリーを取り出した。
会いたかったー、会いたかったー、会いたかったー、YES!コーヒーゼリー♪などとアホな鼻歌を歌いながらコーヒーゼリーのフタを開けた。
ミルクをかけてスプーンを構える。
今だ!と言わんばかりに一口食べた。
「う、うまい」
このこだわりの食べ方が俺の最近の楽しみの一つだ。
さみしい。まじ悲しい。
悲しい楽しみを終えて、リビングを出て階段を上がった。
「飯できたら呼んでな」
ともし寝た時の保険をかけておいた。
保険は大事だよ!老後とかさー、うん。
老後の心配をするより俺のなりたい職業を探さなければな。
まあ、大体のやつがやりたい職業なんてやれないんだけどな。
小学生とかで将来の夢はサッカー選手!とかなんとか言うやついるけどさぁ、現実見ようぜ!で終わっちゃうよな。
才能が無ければやっていけないものなんて腐るほどあるんだ。
小さい頃から才能なんてそうそうわかるはずがない。
それは夢じゃはいんだ。空想、理想なんだ。
まあ小学生にこんなこと分からないだろう。
俺だって幼稚園や保育園の頃は将来の夢がヘラクレスオオカブトだったぞ。
なんだよそれ、俺って虫になりたかったのかよ…まあ、今もあんまり変わらないけどね。クラスとかに無視されるし。
虫って樹液吸えば生きていけるからいいな、働かなくて済む。
そう考えれは俺は小さい頃から最強だったんだな。ふははは!
と言うバカな夢はおいといて、今は生徒会の仕事だ。
俺はパソコンを開き、ワープロのソフトウェアを開いた。
ぽちぽちキーボードを押して入力していく。
途中で「&@¥#+=☆$〒〜々<%○※」とキーボードをクラッシュするとこだったがなんとか耐えた。
タピオカパン!ふぉぉぉぉぉぉ!
どうやら社畜に堕ちそうだったので少し休憩した。
休憩にマンガを読もうと思い読むと続きが気になり気になり読んだら、一時間たっていた。
ヤバイヤバイとパソコンに集中した。…だが
「お兄ちゃんご飯できたよー」
どうやらここで作業はまたまた休憩のようだ。休憩してばっかだな、俺…
夕食を食べて、風呂に入り終わって再びパソコンを起動した。
あと一日あるので、まず半分仕上げた。
残りはまた明日ー、とパソコンを閉じた。
目の疲れを感じたので、目をこすりながらベッドに寝転がった。
やはり仕事は疲れるな。うん、疲れる。走るとかと違う疲れだな。
つまりあれか、運動+仕事だともっと疲れるのか!もう肉体労働大嫌い!
今の時代は肉体労働じゃないものがあって幸せだなー…社畜かぁ…あはは。
もう俺の脳内思考が混乱したので甘いものでも食べたいと思い、机からチョコを取り出した。
チョコっと甘いビターな味に俺の脳内思考がチョコっと緩和するとチョコっとバレンタインの日のことを思い出した。
たしか去年のバレンタインの時に俺の下駄箱にチョコが入っていた。
中の手紙を見るとどうやら同性の人からのようなので隣の下駄箱のやつにハッピーバレンタインをしてやった。
隣の下駄箱のやつがきて下駄箱を開けたら「お⁈チョコが入ってるぅぅ!人生で初めてチョコを貰ったぞぉぉ‼︎」と言って喜んでいたな。
けどそいつ同性からだと知って早退したんだっけか?ごめんな、お前の初めてのバレンタインチョコをこんなんにして。
心のショックが大きすぎたのか一週間学校に来なかったな…さすがにショックしすぎだろ。
なんてとあるビターなバレンタインデーを思い出していた。
…はぁ、仕事めんどい。はぁ、仕事めんどい。はぁ、仕事めんどいと三回唱えて寝た。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
朝目が覚めた。
いつも通りに着替えて、朝飯を食べた。
「んじゃお兄ちゃんいってきます!」
「おー、いってらー」
いつも通りに妹を送った。
いつも通りにチャイムが鳴った。
いつも通りに瑠美が家まで迎えに来た。
は?なんですかそれ?どこのギャルゲーイベントだよ…
俺は玄関を出てドアを開けた。
「どうしたんだ?こんな朝に」
「どうしたもなにも…今日は立ち番ひでしょ!!」
顔を赤くして、ご近所様まで聞こえる声で言ってきた。
た、立ち番?あっそうだったな。どうやら俺の記憶装置に記録されていなかったようだ。
「わ、悪い。今行く」
そう言って俺は学校に行く準備をした。
はい、ヘラクレスオオカブトになりたかった作者デース。恥ずかしいです。もう泣きたいッス。これからもよろしくお願いします。




