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ぼっちな俺とラブコメは関係無い  作者: 窓野水斗
生徒会で活動するぼっち
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ぼっちと職場体験は関係無い5-11

 生徒会はお悩み相談室というホームページを作ることに!そして坂墓のステルス発動‼︎

「じゃあどういう内容にする?」


 俺がそう問うとどうやら奈津に意見があるらしく、席を立った。


 その姿は凛々しく可憐であった。けど…どこか腐っているようにも見えるが…


「腐腐、ここは腐女子向けにBL情報を発信しましょぉう!」


 すごい大きな声で発言した。


 …自信満々に言うことかよそれ…。


 呆れて誰もなにも言わなかった。沈黙が生徒会室を包んだ。


 もうあれだな、こいつの腐のオーラはもういくらハンター協会の会長さんでも止められないな。


 こいつから腐の化身が…見える、見えるぞ!


「わ…悪い。それは、き、却下だ」


 瑠美が顔をひきつりながら言った。そして足がガクガク震えていた。


 ま、まさかこいつもあのオーラを感じたのか⁉︎やるな。


 などとどうでもいいことを考えていると金沢が立ち上がった。


「生徒会のお悩み相談とかどう?」


 さっきの腐った意見と違い、しごくまっとうな意見が出て一瞬その場が固まった。


 だがすぐに反応し


「いいわねそれ!」


 絶賛の声がかけられた。けど他に3人しかいないんだけどね。


 ともあれ大体の内容は決まったらしく、ホームページに書くことを紙にまとめていた。


 あ、あのー。それをホームページにするの全部俺なんだけどー。ねー。


 俺の心の悲鳴は届かず、次々と紙がうまっていく。やめてー。アニメ見る時間がなくなっちゃう。


 どうやら俺のプリティーでキュアキュアした時間の事などどうでもいいらしく、紙いっぱいに文字がうまっていた。


 おいおいいつの論文だ?それ。お悩み相談とか俺の悩みを聞いてほしいわ。


 <さかちー>からのお悩み


 最近、仕事の仲間たちが自分に仕事を押しつけてきます!どうしましょうか⁉︎


 〜答え

 

 それは社畜と言うやつですね。それになったらもう手遅れです。


 ってことになるな。父さん、手遅れだって。もう頑張れとしか言えないな。


 俺は社畜にならんぞぉぉぉぉ!


 そうやって俺のSoulに刻んだ。


 これが心の傷か…俺の心の傷は深いようだ。


 まあ、傷つけられる相手がいないんですけどね。


 どうやらまとまったらしく、その紙をひらひらと見せてきた。


「坂墓どうよ?」


 自信満々に言ってくる。まじさー、めんどくさい考えよく思いつくよな。


 将来になったら社畜に殺されるぞ。気をつけろ!(俺の父さんに)


「まあ、いいんじゃねーの」


 内容自体はまあまあいいんだが、お悩み相談などしたら誰かが対応しなければならない。


 つまりめんどくさい仕事が俺に回ってくる可能性があるということだ。


 ホームページ作るうえにさらにお悩み相談の返事とかまじ社畜だわ。


 社畜にならないためにも頑張らなければ。頑張って仕事を押しつけよう!


 頑張るところを間違えてるだろ!と自分で自分にツッコミをした。


「じゃあよろしく」


 そう言って紙を渡された。


 なになに…と俺はその紙を詳しく読んだ。


   生徒会のお悩み相談室!


 生徒の悩みをメールで送ってもらい、その返事をする。


 メールが多い時は抽選で決める。


 華やかに


 などなど書いてあった。いや最後のいらんでしょ。


 華やかにする前に仕事押し付けるのやめろ!機械オンチとか絶対嘘だろ!


 いまどきの女子高生はスマホの操作が自分の親よりできてるじゃんかよ!


 メール打つスピードとか超速い!目にも留まらぬ速さだわ!もうハエとか敵じゃないだろ。


 もう諦めて引き受けることにした。


 だがなんか残業みたいで超嫌だな。仕事終わらなくて家でやるみたいな。


 母さんみたいだな。母さん頑張って!


 どうやら俺の親は揃いも揃って社畜☆のようだ。


 社畜の子供は社畜…そんなわけあるか。社畜の子供は社長だ!


 妹頑張れ!俺無理!


 と妹に俺の夢を託したところで


「じゃあ俺はそれやるから帰るな」


 多分いろいろやらなければいけないから先に帰ることにした。


「ああ、頼んだぞ」


 そう瑠美に言われておれは頭をかきながら生徒会室を出た。


 俺って頼まれたのは雑用かよ…


 まあ俺が頼むことがあるのは宅配ピザくらいだけどな。てへ☆


 自分でも気持ち悪いと思ってしまった。


 もうやめよ。中学時代に本気で美少女に憧れていたことなんて忘れよう。永遠に…


 俺はプリキュアにもなれないし魔法少女にもなれないんだ。


 だって俺は男だから!…当たり前か。


 俺の黒歴史を思い出しながら校門をでた。


 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★


 学校を帰る途中にすごくコーヒーが飲みたくなったのでコンビニによった。


 プレミアムなコーヒーを頼んでワクワクドキドキしていると。


 一人の女子高生が入ってきた。


 あ、あいつは…矢田!生きてたのか⁉︎


 などと勝手に俺の中で死んだ人あつかいになっていた矢田が来ておどろいた。


 だが幸いにもこっちには気づいてないらしい。俺のステルスが役立つ時だぜ!


 ステルス発動‼︎俺は息を殺してメタルキングとの戦闘を思い出した。


 何回も見つかって逃げられて悔しい思いをした日々…忘れない!


 だが俺のステルスは完璧、メタルキングの足もとにもおよばない矢田を騙すくらい簡単さ!


 俺のステルス機能は完璧らしくまったく気づかれなかった。


 レジの後ろに並ばれたのに気づかれなかった…ステルスすげえ。いや俺すげえ!


 俺の存在感のNASAに感動していると


 ドアから木場がやってきた。


 そして木場には俺のステルスは効かないらしく


「あっ、坂墓くんと矢田さんじゃないか」


 近寄ってきた木場に矢田も


「あっ木場君!てか坂墓って誰?」


 やはり…俺の名は知られていないようだ。


 ふっ、どうやら組織の情報操作は完璧のようだ。ふはははは…


 中2少女をバカにできないくらいのアホさに恥ずかしくなった。


 てか俺なら組織にすら入れてもらえねえな。


 どうやら木場がいらんことをし始めた。


「矢田さんの前に並んでいる人だよ」


 そして矢田が俺を見ると、はっと気づいたらしく


「こ、この人は…」


 どうやら覚えていてくれたらしい。どうやらあの時の言葉はダメージを与えていたようだ。


 矢田の拳が握られていく。


 そうだ!俺を憎め、嫌え!けど俺はお前を憎みもしないし嫌いもしない。


 俺はお前に興味がないから。


 俺は矢田と言う人間に興味が無い。こいつはどこにでもいる気の小さい人間だ。


 そう、どこにでもいるやつだ。


「よかった。僕は矢田さんと坂墓くんに仲直りしてほしかったんだよ」


 木場はそう笑顔で言った。


 だがすごく迷惑だ。それは優しさであろうと俺には迷惑でしかない。


「木場、いらん気をつかうな。俺はそもそも仲直りするほどこいつと仲がよくない。てか無関係だ」


 俺は静かに、にらみながら言った。


 どうやら矢田も同じ考えらしく


「ごめんね木場くん、私そういうのいいから」


 ふむ、いい答えだ。100点!


 そう言って矢田は何も買わずに店を出ていった。


 木場も矢田が近づいてきたときに反射的に避けた。


 どうやら女がマジで怖いらしいな。イケメンなのにもったいない。


 と心にもないことを思った。


「おい木場、なぜあんなこと言った」


 俺は少々怒りながら言った。やはり腹が立っているようだ。


 いかんいかん、ぼっちはいつでも冷静でいなければ。


「すまない、失言だったな」


 俺は木場が謝罪してきて少し驚いた。


 けど木場はさらに言葉をつけたす。


「知っていたんだ。君と矢田さんは絶対こういう嫌な関係のままだって」


「なら…」


 なら言うな、そう言おうとした。だが


「でも言ってみなければ分からなかったんだよ。確証できなかったんだ」


 木場の喋るスピードがだんだん早くなっていく。


 別に俺は矢田と関わりたくないし。嫌な関係のままでも全然OKだ。だから木場のしたことが許せなかった。


「木場、いらんことをするな。あんな人間のことなどどうでもいいんだ俺には。消えようと死のうと」


「そ、そんな言い方は…」


「じゃあ」


 俺は一つの事実をこいつに教えてやろうと思った。


 木場の顔がまじまじとこちらを見る。


 ここで切り出す俺のエースカード!


「じゃあ、矢田が死んだらお前は泣けるか?」


 このエースカードは最強だ。これで木場も言い返せない。


「……」


「つまりお前もあいつのことがどうでもいいんだよ、じゃあな」


 俺は温かいコーヒーを持ちながら木場とすれ違った。


 その時に見せた木場の顔が意外だった。悔しがると思ったが笑顔だったのだ。


 俺は木場という人間の認識が間違っているのかと不安になった。


 

 昨日は忙しくて書けませんでした。すいません。これからも頑張ります!

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