表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ぼっちな俺とラブコメは関係無い  作者: 窓野水斗
生徒会で活動するぼっち
43/72

ぼっちと職場体験は関係無い5-8

 坂墓は瑠美とラーメンを食べることに…もちろん豚骨醤油ラーメン!

 ラーメン屋についた。


 この時間帯はやはり混んでいる。


「うわー、少し待たなきゃいけないな」


「そうね」


 店に入り中のイスに腰をかけて待った。


 寒い日はラーメン、みんな考えることは同じなんだな。ラーメンは世界共通!


 雑誌を読みながら待っていたら


「坂墓君、ちょといいか?」


「なんだ?」


 呼ばれたので振り向いてみるとどうやらケータイのアプリをやっているようだった。


 アプリの種類はナンプレ系だろう。


 こういうアプリは解けないとイライラして諦めることが多い。


 そもそもアプリで勉強みたいなことしたくやいわ。


 俺もう脳トレ卒業したからな。脳年齢20歳ぐらいだわー。あれ?歳が合わない。てか20歳が最低年齢はだめだろ。


 脳内がお花畑の青春ボーイじゃないんだ俺は。いわばアンチ青春ボーイだな☆


「ここの問題が解けないんだ」


 ケータイの画面を見せてきた。


 どうやらナンプレの難しいやつらしい。


 だが俺は数学が得意だ。それは答えがはっきりしているからだ。


 答えが何個もある国語はあまり好きではない。相手の心を想像して…なんて問解けるわけがない。


 身近にいるやつの心も分からないのに。


「そこは7だな」


「本当だ。ありがとう」


 答えが分かってスッキリしたのかどこか満足している表情だった。


「2名様ご案内します」


 どうやら待ち時間もこれで終わりらしい。


 イスから立ち、席に向かった。


「坂墓君はなに頼む?」


 メニューを渡してきた。


 ここのラーメンは麺が特徴なんだよな。だから硬い麺に合う豚骨にするか。


 いやしかし醤油ラーメンも捨てがたい。


 サッパリかコッテリか…肩はコッテリして頭もサッパリした!…さむ〜い。


 やっぱり豚骨+醤油の豚骨醤油ラーメンにしよう‼︎両方味わえてラッキー☆


 ここでラーメン議論が終わった。


「俺は豚骨醤油ラーメンにする」


「じゃあ私もそれで」


 店員を呼び注文した。


 ラーメンがくるまでの間、静かな空間になってしまった。さむ〜い。


 こういう時こそマルチ機能を使うんだ‼︎そうか、この沈黙の時を静めるためにマルチ機能はあるんだー。


 マルチ便利ー!


「待ってるの暇だし、このアプリやってるか?やってるならマルチしようぜ」


「ああ、それなら私もやっているぞ」


 おお!マルチ便利!まじ感謝でござんす。


 お互いアプリを開き、マルチプレイをした。


「え?お前強くね?」


 画面に表示されたアカウントのランクは180だった。俺はまだ90…


 なにこの人ゲーマー?課金者?


 只者ではないなお主…二倍違うぞ…


「いや、ついはまった時があってな。多い時には一日5時間やったくらいだ」


 一日5時間…でそれいつのモンスター狩ってる俺?


 モンスター狩って5年の俺はもうハンターの中のハンター、つまりハンターハンターなのだ!


 採取はすぐ!じゃんけんドスジャギィにボコボコにされた俺はそのことを知った…


 採取とかにウキウキしてると気づいたらキャンプに…なんてな。


 ドスジャギィは俺のライバルだったときもあったな…今は3発でKOだ。


「もう終わったな」


「いや、いつもなら3分でクリアしているぞ」


「まじか…」


 なに、カップラーメン作ってる間に終わっちゃう的なやつ?


 驚いていたらラーメンがきたようだ。


 豚骨醤油の匂いがたまらない。


「いただきます」


「いただきます」


 お互いいただきますをしてラーメンを食べた。


 …完璧なうまさだ!コッテリしすぎないうまみ。いわば辛すぎないキムチみたいなものだ!


 箸が止まらず食べ続けた。


「これはうまいな」


 どうやら瑠美にもこのうまさが分かるようだ。


 いや、このうまさが分からないやつなんていない!(希望


「だろ。豚骨と醤油のいいところが合わさっているからな」


 俺のラーメン論議は無視してラーメンを食べ続けていた…


 ですよねー、ラーメン語るやつとかキモいよねー(泣


 俺はがっかりしながら替え玉を頼んだ…


   ★☆★☆★☆★☆★☆★☆


「いやー、美味しかった♪」


「そうか」


 満足してくれたなら結構だ。やはりラーメンは冬の名物なのだとわかった。


 パスタ?うどん?そんな軟弱な食べ物よりラーメン食べろ!ラーメンラーメン!ラーメンマン!


 ラーメンマンが頭から離れない(二回目


「家まで送るぞ」


「悪いな」


 そのまま瑠美について行った…この表現は俺がストーカーしてるみたいだな、やめて!


「そういやお前の家って近かったな、俺の家から」


「…うん」


 その返事はどこか懐かしく、悲しく聞こえた。


 瑠美は俺のことをどう考えているのだろうか。


 昔のように考えているのだろうか。それともぼっちな腐った一人の少年だと考えているのだろうか。


 分からない、考えても考えても分からない。感情は理解できない。


 だから俺は国語が嫌いなんだ…


  ★☆★☆★☆★☆★☆★


 瑠美を家に送り、俺も家に帰った。


 冬に近くなった夜はただ寒かった。


 寒くて寒くてなにも考えられない…よく考えるのが俺のチャームポイントなのにな…


 ただ考えても分からないことはいくらでもある。感情もだし宇宙人がいるのかについても、宇宙の広さもなにも考えたって分からない。


 考えて分かるのは計算問題くらいだ。


 答えが決まっていてそれを導き出す。


 ただの作業でしかない…


 それが俺に出来る全てなのだ。考えること、深読みすることが俺の全てだ。


 別に彼女も出来たことが無いし、友達もいない。


 場を盛り上げることも出来ないし同情することも出来ない。


 俺は普通の青春を送る高校二年生では無い…事実を確認した。


「ただいま」


 家につき、玄関を上がった。


 リビングに入ると早希がコタツでぬくぬくしていた。


「あっ、お兄ちゃんお帰りー」


 コタツでみかんを食べながらぐうたらお迎えされた…


 コタツは人をダメにするな…


「もうコタツ出したのか」


 あれ?足があったかい….なんで?


 気づくとコタツに入っていた。


 うわー、あったかい。ホットなコーヒーが欲しいー。けど動きたくなーい。


 はっ、こ、これがコタツの呪いか…


 コタツで妹とぐうたら…幸せー。アイラブシスター!アイラブコタツ!


 今日からコタツは俺の妹だ!


 コタツでぬくぬく本を読みながら幸せを感じていた。

 坂墓と瑠美のこれからの関係も気になりますね。昔、幼馴染だった。果たしてこれはどのような関係なのでしょうか…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ