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曇天の下の極彩色  作者: 雨水雄
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第38話

私たちはもう、会いたくないじゃなくて。

会えないのでもなくて。

ただ、会っても意味がないだけなんだ。

その日、笑美えみは自らの意思で私の家から去った。

あんなこと……私には一体なにがあったのかは定かには知らないのだけれど、笑美えみが深く癒えることのない傷を負わされた日に。

正直、私はずっとこのまま家にいて欲しかった。できるだけ近くで見守っていたかった。もう、不安や危険で溢れる外には出ないでほしかった。

「ううん、大丈夫だよ! もう、るいちゃんには迷惑かけられないしさ……本当、ごめんね」

それでも、笑美えみは一目散に部屋を片付けては、颯爽とこの家から姿を消した。

決して、私の言葉なんかに一切耳を貸さずに……。

「迷惑なんて、いくらでもかければいいじゃない……」

そもそも、笑美えみの何ひとつだって迷惑じゃなかった。だったら、これが迷惑なんだと気付かせてくれるくらい自由にしてくれればよかったのよ……。

そんな私の言葉も、私はちゃんと伝えられなかった。そんな隙も与えてはくれず、笑美えみは私に背を向けた。

それは罪悪感から? それも羞恥心? そんなもの気にしてないというのに……いつ私がそれに嫌気が差したと言った? 否よ。いつだってなんだって受け入れられる自信しかなかった。

だって笑美えみのことだもの。もうすでに空っぽの私にはむしろ彼女のことしか埋める要素がなかった。

それなのに、こんなにも悠々自適のごとく早々と出て行かれてしまっては。

残るのはなにもしてあげられなかった無責任さと、やっぱり私は必要とされていなかったという価値観と自己肯定感の喪失。

玄関で彼女が立ち去る様子をただ淡々と見送り、なす術もなく、かける言葉もなく、その笑顔を最後に私たちはお別れをした。

本当に私はいざというときになにもできない。

相手がそこで正しく求めている答えも分からない。かといってこんなところで、私なり思い切り抱きしめたとてその場凌ぎのやさしさでしかない。

あなたのこれから、その先を救うことは私には叶えられない。

中途半端な手を差し伸べるくらいなら……私はいつもそうやって逃げて愛想笑いを浮かべてやり過ごす。


これ以上ないほど愛してやまない彼女を、そんな簡単に手放していいはずがなかった。

そんなことは当然の通りで、ありきたりでありふれたものでも最後くらい残せればよかった。


なにか特別じゃなくていい。普段どおりいつも通りで、もう分かりきった私であればよかった。

それが私なんだと伝えるにはもうそれが一番分かりすくて効率的だった。

そんなことでさえ……私はあとになって気付く。




結局、笑美えみとはもう会うことはなかった。

夏休みが終わり、学校へ登校しても彼女が来ることはなかった。

だからといって、彼女を取り囲っていたあの野蛮で傲慢で、最低なあいつらがなにか行動を起こすことはなく。

ただ、笑美えみの席は、そこに机と椅子が佇むだけのスペースと化していた。

どうもおはようございます雨水雄です。

えっと、本日はあいにくの悪天候ではございますが、みなさんいかがお過ごしの予定でしょうか?

せっかくのGW最終日になるので、目一杯明日に向けてエネルギーに変えてもらえるような一日になればと余っています。

そういう雨水は今年のGWも相も変わらずひたすら働いていたような気がします……毎年GWという存在を忘れていて普通に出勤しちゃうんですよね、ははは……。それで来年こそはゆっくり家で過ごすだけの日々にしようとか思ってまた忘れてちゃう……学習しろ?

とまぁそんな感じで、人それぞれの一週間になったことでしょう。こう言ってる間にも、もう一年の3分の1も終わったことですし、残りも楽しんでいきましょう!!

さて、今週もここまで読んで下さりありがとうございます。

では来週もよければここで。

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