表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夜に煌めく炉は蒼銀で  作者: 夜櫻 雅織
第一章:一年生第一学期 魔法の深淵と神髄に触れる資格は
104/192

第101話 貴方の好きなように

「あ、そうそう。ティアに我らが親愛なる皇帝陛下から預かり物だ。」

「陛下から……?」


 渡されたのは、何の変哲もない手紙。

 珍しくも普段から何かと俺に構って懐いてくるガキ共も必要以上には近寄ってこず、同じ組織のイルグが「陛下から」と言って渡したのもあって教師達も近付いてはこない。

 それを良い事に、受け取った手紙をそっと開封すれば案の定。以前、俺が陛下に頼んでいた件だ。

 まず、トルニアとセディルズの保護を承認され、俺がその保護者になる事も了承された。何なら養子縁組としての手続きも殆ど済ましてくれているようで、この手紙を開封したその時から彼らは俺の養子を名乗って良い事になっているんだと。

 一応は俺が直接見に行くよう定められてはいる物の、この手紙を送った時点でトルニアの生家であるケリューカ家は爵位剥奪と郊外への追放。セディルズの生家であるリューンジュ家は同じく爵位剥奪の他に、現当主である父親を未成年暴行罪で20年の懲役となるらしい。

 但し、最終判断は俺に任せるらしい。当人達にも必要事項を確認した上、聴き取りを行った上で最終的な処分を定めるようにと大臣達からも要請されているとの事。


 随分、信頼されてるもんだな。……まぁしかし。


「……イルグ。」

「 “最終判断はお前に任せる”。そう、書いてるだろ?」

「あぁ。俺も赴けと。当事者は今、何処に?」

「仮置きで王城の地下牢獄に繋いでる。……まぁでも今、ホワイズとギルガが警察を引き連れて両家に滞在して屋敷も土地もぜ~んぶごった返しにしてるらしいがまぁ色々と見つかってるとは聞いてる。まぁ、俺も直接見た訳じゃないし、これが終わり次第お前を連れて見ろって。必要とあらば、お前のお気に入りを連れてくる許可も貰ってるぜ。」

「……そうだな。荷物の回収も必要だろうし。」

「分かり易くさえしてくれりゃあこっちで運ぶからそっちの心配はしなくて良いぜ。」

「……煙草、吸ってくる。」

「ん。じゃあその間、俺が全体に説明しとくからゆっくりしてこい。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ