魔物の王討伐の後始末
面倒だが、アークに言われたのもあるので砦へ転移した俺は、タバコをふかしている。
「後始末までしてやったかんな。 あとよ、てめーら事前に異物だってわかれよ。 それに、弱すぎだ。 精進しろよな。 じゃぁな」
「お前は誰だ?」
そう俺に声をかけてきたのは、訝しい顔をしている奴、たしか全帝とかっていう奴だったか。。 お花畑と直接話すのは、面倒だな。 そう思いながら、俺はまたタバコをふかした。
「正装できたんだけどよ、まぁいいや、0番隊隊長 白銀の黒帝っていわれてるもんだ」
俺はちゃっちゃとその場から立ち去りたいので、転移でみんなのへ戻った。。
◇◇◇
シュンが現れ、転移で帰った砦。
「0番隊隊長 白銀の黒帝って。。。 え、今無演唱。。ええええぇぇぇーーー」
そう言って、混乱しているヴィンスは絶叫しつつ慌てふためいている。
「あははは、伝承通りのお方じゃ。 ヴィンス、すまぬがお主の今回の行動をみて、ランクXはなかった事にする。 あと帝の地位も剥奪する。 一からやり直すんじゃ」
「なぜですか!」
国王の突然の撤回、それに帝の地位の剥奪というヴィンスにとっては理不尽な宣言に、信じられず怒り叫ぶのだった。
「先ほどのお方がこそがランクXです。 そして、ヴィンス、お前は躊躇なく味方を殺した。 その意味をこめて、帝の地位を剥奪するのです。 しばらくは自分の行いを反省しなさい!」
そういうジョンの言葉に、落胆し何も言えないヴィンスはその場に両膝をついてしまうのだった。
「カイル、先の行動は身勝手ではありましたが、友を思う気持ちを考えれば、そしてヴィンスからの過去のあなたへの仕打ちを考えれば、致し方ないと考えます。 私も制御できずにおりました。 そのため、今まで通りで帝の地位はそのままです。 つらいと思いますが、彼らのためにもあなたらしい人生を。」
そう言ったジョンは頭を下げ、カイルの手をとるのだった。
そして、カイルは涙をながし「はい」というのであった。
その後、ヴィンスは、貴族としての責務も他に任せていた事が公になり、大公の地位もはく奪され、地位も名誉も失うのだった。 そして、そんなヴィンスに追い打ちをかけるように、ハーレム達にも婚約解消されるのだった。 不憫に思ったダンが、ヴィンスに手を差し伸べ、商業都市にてギルド隊員として一から始める。 そこには、横暴だった姿はなく、実直に任務を遂行する姿があったとかなかったとか。。
カイルは水帝の地位とかつギルド隊員として、一層の努力をするのだった。
一方、国王、ジョン、ドミニク以外の砦にいたもの達は、誰かが来て討伐していったという記憶があるものの、肝心な誰がという記憶がなく曖昧だった。 これは、しっかり、シュンが砦に行った際に魔術に自分達の存在を曖昧にしていったのであった。
そのため、国王、ジョン、ドミニクは、『白銀の黒帝』の数千年ぶりの来訪を密かに記述するのであった。。。




