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えいぷりるふーる

【注意点】

・突発ネタです。詳しくは漫画家芳橋先生と原作者延野正行のTwitterのやり取りをご覧下さい。

・著しくキャラのイメージを損なう描写がされています。楽しめる人だけが呼んでください。

・直書きしてます。誤字脱字は許して!

・とてもカオスです。

「は? 解雇??」


 それは定例の四天王会議でのことだった。


 そもそも今日の会議は最初から様子がおかしい。

 ブレイゼルはやたら厚塗りに化粧をしているし。

 ヴォガニスはキャミソールを着て椅子に座っている。

 ルヴィアナはいつも通り――うん、あれ?? なんかあいつ、今日凜々しくない。


 え? やだ。なんかカッコいい。これはもしかして恋……??


 てか、なんか微妙にこの配置に既視感を覚えるんだけど。

 本編第一話……うっ…………頭が!!


「いや、ちょっと待って! 解雇とか降格とか言う前に今日ちょっとおかしくない? やたら、お前らおめかししてるって言うか? いや、そもそも」


 そもそもなんかブレイゼルも、ヴォガニスも男っていうより、女性っぽく見える??

 ルヴィアナにいたっては、どう考えても男にしか……。


「黙れ、ぺちゃぱい!!」


「は?? 何を言ってるんだよ。俺は元々男だ。ぺちゃぱい以前の問題だっつーの」


 反論しながら、俺は自然と自分の胸を隠すように手を当てる。


 ん?? あれ??


 おかしい。そこはかとなく柔らかく、小山な感じを感じる。

 え? ウソ! マジ?


「聞いているのか、カプソディア!」


「いや、聞いてる聞いてないの問題だろ! どうして、お前らそんな恰好を……」


「くかかか……。おいおい、カプソディアよ。そんなこともわからないのか?」


 やべー。四天王一頭の悪いヴォガニスに馬鹿にされちまった。

 だったら、お前今の状況を説明できるんだろうな。


「簡単ことだ。カプソディアよ。お前が、四天王で一番胸がないからだ」


「最じゃ――――はあ!! 胸がない!! 胸がないから、俺四天王解雇されるの??」


「だから、言ったでしょ。危ないって」


 と言ったのは、ルヴィアナだった。

 幼馴染みが解雇を言い渡されているというのに、助け船を出さずに彼女は、営業成績と書かれた黒板を叩いた。


「見なさい! あんた、ダントツで売上が再会。あのヴォガニスでも、指名を5件ももらってるのよ」


 ルヴィアナは力説すると、ブレイゼルが後を引き継いだ。


「そうだ。オープンして3ヶ月、我は順調に我とヴォガニスは指名をもらい、ボーイであるルヴィアナですらお客が付く始末。なのに、お前と来たら」


「はあ!? ふざけるな!! 店の売上金とか広告とかキッチンとか、誰が回してると思ってるんだ!!」


 たった今思い出したわ。

 俺は幼馴染みと人間界でいう「キャバクラ」を開こうということになった。

 けれど、こいつらは客の相手をするだけで、他の仕事を全くしないのだ!

 おかげでホールに出て、客の相手をしてる暇はない。

 最近ではルヴィアナまで人気になって、ボーイの仕事まで俺に任されるようになってしまった。


 

 バアアアアアアアアアアアアアアンンンンンン!!!!!!



 突然、轟音が店に鳴り響いた。

 気が付いた時には店の屋根が半分消失していた。

 朝焼けの空とともに、一羽の雀が飛んでて行くのが見える。


 ギャアアアアアアアアア!! 店が吹き飛んだ!!」


「おい! こら! やめろ、ブレイゼル!! てめぇ、店を何度潰すつもりだ!!」


 お前が気に入らない客に向かってバンバン魔法をぶっ放す度に、こっちは自力で修理してるんだぞ。ちょっと修繕する人間の気持ちになれよ。俺、もう3日も寝てないんだ。


「何か文句でもあるのか?」


 あるわ。それこそ星の数ほどな。

 だけど、お前文句を言うたびにさっきの魔法をぶっ放すつもりだろう。

 言いたくても言えないんだよ!!


「なら、今すぐ出ていけ」


 そう言って、何故かブレイゼルとヴォガニスが退場した。

 いや、この場合の退場ってのは……まあ、いいや。説明面倒だし。


「待って、ブレイゼル」


 ルヴィアナが呼び止める。なんかこのくだりも既視感を感じる。

 そう。ここで確かルヴィアナが俺を擁護してくれるって流れじゃなかったか。

 よし! ルヴィアナ、一発ブレイゼルに言ってやってくれ!!


「確かにカプソディアには胸がないわ」


「おい! 今、またそれを言うことかよ!!」


「でも、……そういうのが好きっていう人もいると思うのよ」


 …………。


 ……ちょっ。


 る、るるるるルヴィアナさん? あんた、何を言ってるんだよ。


「馬鹿め。うちはお触りありだ。胸があって、ナンボなんだよ」


 お前まで何を言ってるんだ、ブレイゼル。


 パタン……。


 とうとうブレイゼルはヴォガニスを伴って出ていってしまった。

 ヴォガニス、ほとんど台詞なかったな(本編でもそうだけど)。


「だから言ったのよ、カプソディア。ブレイゼルとは仲良くしておいた方がいいって」


「なあ、ルヴィアナ」


「わかった。私がなんとかして取り合って……」


「俺、この店やめるわ」


 一大決心をした俺は店をやめた。


 2週間後、キャバクラ「魔王」は潰れた。


 原因はオーナーである魔王様が、〝えふえっくす〟というものに手を出し、店の金を溶かしてしまったからだそうだ。


 

芳橋先生が、Twitterでブレイゼル(♀)をupしてるので、そっちも見てね。

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