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オーケーでーす。

作者:アイリッシュセブン
三坂…なんで…

俺は今、絶望している。何も思わない。何も、思えない。
死にたいとは思うかと聞かれると、はい、とうなずきたくなる。なぜ今生きているのかなんて、どうでもいい。

世界史?音楽?本?…もうどうでもいい。

ふと見ると、アパートに帰ってきていた。
あぁ…そういや俺。高校生だったな…。
高校三年。

カタンッ
と、耳からイヤホンが落ちる。
SONY製のイヤホン。
だから何だ…。

大学に進むか、就職するのかはっきりしなさいよ。

大学…勉強か…勉強は今やってる…くそ…

就職…
ねぇ

赤坂、お前やる気ねぇのか?おい…

やる気は…ある…とは言えない…
なんでか、力が入らない…。
馬鹿にされてるのか…?俺は…
全ての人間が放つ言葉が、俺の負の重力場にトラップされる。そしてその言葉粒子は、俺に引き付けられる。

ああっ

だめだ…何てこと考えてる…。
なんてことを…

お前…なんかいじめられたりしてないのか?学校のこと、もう少し教えてくれよ…

なんで…別に…言う必要あんのかよ…
俺の言葉は同時に、俺の心にくぎをさす言葉だった。

ここには誰もいない…アパートに住んでいるが、俺一人だ。家族とは別居していた。

手も足も動かない。
目玉しか。俺にはない気分だ…

しょうがない…すこしYouTubeでも…見るか…

これで何回目だろうか。
スマホを探す。

ない

ない

どこにもない

嘘だろ…なんで…
なんでだ?どこにスマホを置いてきた…?学校か?
ちょっとまてよ…さすがにそれはないって…!

スマホがどこにもない。

はぁ…
深呼吸に成功した。しかしすぐに、呼吸を止めたくなるほどの悪寒が襲ってくる。

学校…進路…

なんであいつらは…俺のことを…
同じ部活の顧問、そしてメンバーとはあいさつ程度の仲だった。これは俺の解釈だが…

学校…においてきたのか…?

スマホのことがいきなりフラッシュバックする。

ふざけんなよ…
ふざけんな…
本当に…
ふざけんじゃねぇ…

なんなんだよ…ほんとうに…
進路なんて…
くっそどうでもいい…けど…だめだ…そんな風に思ってたんじゃ…ダメだ…

自分を律さないと…
ダメなんだ…。罪とか、犯罪とか…あぁ

極端だな…まったく…けど絶対はない…怖い…
ああ

え?スマホ?

あった…玄関の下に転がってやがる…はは…
まったく騒がせやがって…だる

動画を見ていたら、すでに午後10時を回っていた。

いつの間にか動画のザッピングは、意識の高いチャンネルへと変わっている。
オーストラリアに行ってみた…縦断した…
頭のいいひと…か…

腹が減るでもない。飯なら食ってきた。

三坂は部活のメンバー。部活の最終試合に俺と組まされている相方。割と真面目な奴だった。
俺はそんな三坂に、真顔で変えてほしいといわれた。その時は、そのことをネガティヴにとらえていなかった。周りの連中も、流されるように事を流した。まるで、成り行きの一つの過程のごとく、俺は顧問に変えてほしいという三坂の願望を懇願した。顧問は、俺を半ば見下したように見た。いや…あの人は悪くないのかもしれない…実際俺は部活でやる気のない人間だと自負している。

だが、それは家に帰ってくる前までの話だった。
家に帰ってくると、なぜだか不思議と、あの出来事が、俺を中心に逆回転しているように見えた。
まるで…俺は…い…

はぁ…はぁ…

動画を見るのはやめていた。アパートの天井をぼーっとながめる。

鏡を見ようとした。
キッチン前にある鏡。
0.3秒で見るのをやめた。

気持ち悪い。
気もい
気も過ぎる

戻る

ベット…
なんで俺は学校なんかに…


好き


大好き

何だ?お前。心の中でつぶやいた。

こんな時間に…どっかいけよ…
大好き

何言ってんだよ…こんなアパートで…

何の…用




―お前…何なんだ…?

私は君のことが好き。大好き

こんな時に変なのが出てくるんだな…本当に…
大好き

だから…なんなんだよ…

ねぇ、構ってくれないの?

なんなんだよお前は…どっかに!
大好きだよ

そいつはそれしか言わない。

ねぇ…大好き…

うるせえんだよ!
大好きだよ
うるせえ!

なんなんだよ…ほんとにさぁ…うるせぇっていってんだろ
大好き

お前は何なんだよ!すこし…
スマホを投げた。とんだスマホは壁にぶつかり壊れた。
大好きだって言ってんじゃん

涙がこぼれた

分かった?大好き
お前は…?一体何なんだ?

…なんでそんなこと気にするの?大好きって言ってるじゃん
お前は一体何なんだ?

涙交じりの声だった。
震えている。

大好きだよ

…はぁ…




俺はそのまま、その場に横になっていた。


そいつの顔がはっきりと見えた。笑みを浮かべている


大好き…愛してる




だい…すき…か…

うん。

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