これはチートですか?バグですか?
とりあえず、二人に同行する形でアマデウス領をめざす。俺の場合は実際のところは彼の地に行ったところで、迎え入れてくれるかは微妙な気もするがこの森からの脱出経路の道案内くらいにはなってくれるのでありとしよう。
二人にはどうも日が変わると背嚢の中では補充されるペットボトルの水を1本づつを渡しておく。このあまりにも気密性の高いつくりにかなり驚いてはいたが、異世界人というカテゴリーは開示してあるのでまあそういうものだろう程度には思ってもらえた。
非常食等も出してもよかったがあまりにも不自然そうなのでここらあたりは非常時までだまっていよう。
無口なロバートも完全回復ではなさそうだが先頭を歩いている。
前衛ロバート 真ん中にファリス、最後尾にポーターの俺と端から見たらそう見える布陣だ。
ロバートは.時折遭遇するモンスぽいのを倒す際に俺とファリスにひと突きづつさせてから倒してくれるので、気分はパワーレべリングではある。
もうすぎ、この森を抜けるらしいがレベルも順調に3レベルにあがった。
二人が言うには通常よりも謎の成長補正スキルなのかレベルアップは標準よりも早いらしい。
現在のステータス表はこのようになっている。
氏名 ミツオ アサミ
年齢 16歳
クラス なし
種族 異世界人
LEV 3 (←UP)
HP 36/36
MP 36/36
STR 6
DEX 6
VIT 6
AGI 6
INT 6
CHA 6
LUK 6
スキル
言語変換 Lv8 識別 Lv8 成長補正 Lv 3
うん・・・
レベルだけだよ、上がっているのは。二人から見るとステータスの値は見えないようで、
レベルアップを素直に喜んでもらえているのだが。内容を開示するのはおそろしくて言えません。
正直役たたずそのものだ。
基本ステータス最低な上にステータスアップまったくなしでレベルアップのみってどんなバグだよ。チート失敗してるよOrz
野良パーティでこんなのに当たったら間違いなくキックするよね。キックされても文句が言えないレベルだよね。
幸いショートソード扱いではあるがサバイバルナイフ自体の切れ味はこの世界で使用されている平均的な通常武器よりは攻撃が高いようで(誤差ていどだが)、その分でごまかしている感はある。
基本的には二人のうしろをそうっとテコテコと寄生プレイさせてもらっているダメプレイヤー気分も満喫することにしよう。
レベルは上がるがステータス変化がないので寄生気分すらもりあがりませんがね。
そうこうしているうちに、ようやく森を抜け街道らしき道にでる。
人の足で踏み固めたレベルではあるが、森の中の歩行よりもかなり楽になった。
モンスターとのエンカウントもほとんどなく快適な道中ではある。
ファリスが言うにはすでに、公爵領に入っており、ユーノス王国軍の追ってもまだまだ入っていないと思われるとのことだ。
ただ、王国との対戦ムードのせいか通常にくらべて街道の通行量は閑散としているらしく徒歩の俺たちを追い越して行った馬車はここ数日でわずかしかない。
経済的には大丈夫なのかとつい老婆心ながらも心配してしまう。
さっきから、チラッチラッとノイズのようなものが走るが、特に視認はできないが気になってしょうがないので、ダメ元で
「サーチ」をおこなうと予想通り反応する。
アースワーム Lv24
属性 土 弱点 水
「ロバートさん地中に1匹レベル24アースワーム、弱点属性水!」
このレベルのモンスが相手では俺ができることはこれくらいしかない。
水が弱点属性とはいえロバートも水の魔法がつかえるわけではないので気休めにもならないという落ちもあるが。
モンスターのレベルとハンターのレベルの違いはまだ分からないが、
今までであったモンスターの中ではかなりの高レベルモンスターである。
「プロテクション」
ファリスがあわてて支援魔法をパーティーにかけると
「ギシャアアア!!」
巨大なミミズが地面より飛び出てくる。
「ガキィィッ」
ロングソードでワームの攻撃を受け流しつつ
ロバートは1歩前にでてワームから俺たちを守るように、下がっていろと手で合図をする。
「スロウ」
ファリスは下がりつつも落ち着いてワーム対してデバフを1発入れる。
モンスターとのレベル差があるので効果は微妙だ。
指示に従い、ファリスと共に街道沿いの岩陰にみをひそめる。
このレベル差と体の大きさだと俺のHPではかすっただけで即死してしまいそうだ、
何もできない現状が歯がゆい。
おそらく時折ワームが吐いている酸にかすっただけでも下手すれば死ぬかもしれない。
どんなに歯がゆかろうとも、この状況ではこの岩かげから動くことすらできないのも事実である。
お約束ならばここで異能でも発揮するのだろうがその気配すら感じられない。
召喚をスルーしたんだったら多少は仕事しやがれと悪態をついて挑発してみるがやはりなにも起こらない。
とにかくファリス共々巻き込まれないようにするしかない。
しつこいようだが何度でも嘆いてやる。
しかしさすがレベル60オーバーの騎士危なげなくダメージを与えていく。
いったいこのおっさんにどうやってあれだけの手傷を負わせたのか、今のおれの力量では想像もつかない。
あと殲滅までわずかなのだろうかロバートから目示があり、ワームにむかってサバイバルナイフを投げつけて、
かすかなダメージをいれるそれを合図にしてロバートがとどめを刺す。
さすがにレベル差がかなりあったようでこの1匹だけでレベルアップ時でおなじみの浮遊感を感じる。
今回もまったく期待せずに
「ステータスオン!」
氏名 ミツオ アサミ
年齢 16歳
クラス なし
種族 異世界人
LEV 4 (←UP)
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目を疑うステータスがあった。
読んでいただきありがとうございます。
はじめてブクマついて舞い上がっているのは内緒です(´ω` )




