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創造神からの依頼

夢の中で、神々と会うルリ。

そこでヒュマナ神の消滅を依頼される。

戸惑う彼女の前に創造神クロノシアが現れ──




「いらっしゃい、ルリちゃん」

「フェンリナ様」

「依頼をこなしてくれて有り難う」

「エルフィーナ様」

 いつもの神々が居た。

「しかし、ヒュマナの加護持ちは厄介だなぁ」

「ええ、各地で現れています」

「それにヒュマナも罰で下界に下ろされ加護を持った人間達を誘導しています、反省もせず」

「え゛?」

 それってかなり不味いんじゃ。

「創造神様からの神託です、かなり酷かもしれませんがヒュマナを消滅させてください」

「消滅っていいんですか⁈」

 神様を消滅だぞ⁈

 いいのか⁈

「仕方ないのです、ヒュマナは百年ごとに同じことを行い、下界に下ろされても反省せず多くの生きとし生けるもの達に苦労を強いて来ました。創造神様も此度の事でもう我慢が限界との事です、ヒュマナを見つけ次第消滅させるようにと」

「しょ、消滅って……」

「そこからは儂が話す」

「クロノシア様!」

 ドワノフ様のような髭と毛でもじゃもじゃではなく、白い髪と白い髭のご老人が私の目の前に現れた。

「あの、貴方様が創造神?」

「いかにも、儂が創造神クロノシアじゃ」 

「は、はじめまして」

「ヒュマナが其方にすまない事をした」

「い、いえ、フェンリナ様のおかげでスフェールと出会えたし、最初の街で良くしてくださったので……」

「そうか、すまんの」

 クロノシア様は目を細めて、それから疲れたように息を吐いた。

「ヒュマナはこの二千年の間何も変わろうとしなかった、だから儂も覚悟を決めた、ヒュマナを消滅させると」

「は、はぁ……」

「だが、儂が直々に消滅させると、下界で問題が起きてしまいかねないそこでだ」

 クロノシア様は私の額に手をかざした。

 紋様が浮かぶ。

「スフェールとおぬしに儂の加護を託した。消滅魔法でヒュマナを消滅させてくれ」

「あの、此処で消滅とかはできないんですか?」

「此処で神を一体、しかも上級神を消滅させるとバランスが崩れる、だから下界でやる必要がある」

「クロノシア様、いくら何でもそれは酷では?」

「分かっておる、だが儂等の誰かを下界に行かせる訳にもいかんし、下級神達がヒュマナを消滅させれるとも思わん」

「確かに……」

「あ、あの。絶対抵抗されると思うんですが……」

「それはない、今のヒュマナは弱い加護を与えられるだけで、他の力は一切使えん。魔法もな」

「な、なるほど」

「狂信者達が邪魔をするだろうが、必ず、ヒュマナを消滅させてほしい」

「……分かりました、私とスフェールができることなら」

「すまん、儂の尻拭いをさせてしまって」

「いいえ」

 クロノシア様は本当に申し訳なさそうだった。

「一つ聞きたいのですが」

「一つと言わず何でも聞いてくれてよいぞ」

「何故ヒュマナは人間中心の考えしかできなくなったんですか」

「……作りだして最初の百年はヒュマナも他の神と同じだった、だが百年経ったあるとき『人間こそ至高の生き物! 他の生き物は人間の奴隷でしか無い!』と言い放つようになったのだ」

「……何で?」

「分からぬ」

 わかんないのかー。

 取りあえず、ヒュマナ神を探さないとな。

「さて、目覚めの時だ、頼んだぞ」

「はい」





「……」

 宿屋の一室で目を覚ます。

「起きたか」

 スフェールは既に目を覚ましていた。

「あのね、スフェール」

「分かっている神託が下った、下界に、この地に堕とされてヒュマナ神を見つけて消滅させるのだろう」

「う、うん」


 朝食のスープと少し固めのパンを食べてから、街を出る。


 スフェールが用事があって、といって出て来た。

「スフェール、なんか後ろめたいとかない?」

「何がだ」

「ヒュマナ神を消滅させること、一応仮にも神様だったんだもの……」

「無いな、我は四千年生きている、ヒュマナ神よりは長生きをしている」

「……」

「それに他種族に害を及ぼす神など居なくてよい」

「そうなんだ、スフェールはそういう考えなんだ……」

「ルリ、お前は納得できてないようだな」

「うん。百年で急に神様って変わったりするのかな」

「するだろう、人間など十年も経てば変わる」

「……」

「ヒュマナ神は他の神々よりも遙かに若い神だ、自分の庇護する対象が一つしかない場合、そうなることもあろう」

「スフェールは何処まで知ってるの?」

「フェンリナ様からな、ヒュマナ神は最初は自分複数の種族など手に余ると言って人間だけだったが、百年経ったら人間以外は出来損ない! と言い出したそうだ」

「そこが不思議なんですよね、寧ろ人間の方が駄目な所が多いような……」

「ほほう、流石ヒュマナ神に見捨てられただけはある」

「それ褒めてます?」

「褒めてるとも」

 なーんか釈然としない、というかちょっとムカっと来た。

「所で何処へ向かっているの?」

「ヒュムニア王国、ヒュマナ神はそこにいる」

「どれくらいかかります?」

「人間なら徒歩で二ヶ月はかかるな」

「うへぇ」

「大丈夫だ、我が走るからもっと早く着くし、途中で街に寄るし、寝ずの番は任せろ」

「お風呂……」

「少し遠回りになるが温泉地帯を通るか?」

「それでお願いします」

 私がそう言うと、スフェールはスピードを上げた。





「む」

 しばらく走っていると、スフェールは立ち止まった。

「スフェール?」

「フェンリナ様から神託だ、ここから近い場所にあるアギトの街をヒュマナ信者が襲っているらしい、加護ありもいるそうだ」

「い、急がなきゃ!」

「ああ!」





「刃向かう用なら人間も殺せ!」

「我らヒュマナ神は大義はここにあり──!」


 煙が上がるその街から声がした。

 私はその言葉に嫌悪を感じた。


「ぶちのめそう、スフェール」

「ああ」


 私はスフェールから下りて、駆け出した。

 銃を前に出し、引き金を何度も引いて、こちらに刃を向ける連中を昏倒刺せていく。

 武器を破壊して行く。


 攻撃を避けて、顔面に向けて引き金を引き、吹っ飛ばさせる。

 一人も逃さない。



「や、奴らか! ヒュマナ神様に刃向かう輩は!」

「殺せ! 此処で殺し──」


 ドン!

 魔弾が当たり、男が吹き飛び、泡を吹いて倒れる。


「残りはアンタ一人だ」


 私は銃口を向けた。


「──銃を使うのはお前だけじゃないんだよ!」

 そいつは拳銃を取り出し、引き金を引いたが私は顔をわずかに動かして避け、魔弾をぶち込んだ。


「ごは……!」


 拳銃は破壊され、男は倒れ込んだ。

 スフェールが暴徒と加護持ちを簀巻きにしながらやって来た。


「街長には話しはつけている、残ってるのはこいつだけだな」

「うん」


 そう言って二人を簀巻きにして行く。


「後は任せた」

「有り難うございます!」


 警備兵の方が来て、私達に頭を下げた。


「もう少し早くこれればよかった……」

「そういうな、被害はでなかったのだ」

「だけど……」


 なんとも言えない感情が私の中に残った──







神様の消滅を頼まれたルリとスフェール。

ヒュマナ信者の各地での横暴にうんざりしている模様。

またそれを生み出したヒュマナ神にも。


ここまで読んでくださり有り難うございました。


ゆっくり書いていくのでお付き合いくださると幸いです。

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