~第四十九章~
声のした方向に視線を移してみるとそこにはさきほど俺が吹き飛ばしたガラの悪い男が震えながら陣内の亡骸を見つめていた。
「てめぇ・・・やりやがったな・・・」
明らかに怒りに見いている満ちているのが分かった。
もともといかつい見た目をしていたためかなりの威圧が掛かる。
「殺す・・・殺す・・・殺してやる!!」
男が吠え出した。
その途端に破壊したはずの両腕のマシンガンが再生されて再び装着された。
「俺が・・・殺したのか」
何故か争う気にはなれなかった。
自分のしてしまったこと。
それがどれほどのことなのか、この男の怒りようを見れば簡単に理解できた。
俺は人殺しをしてしまった。
「あぁぁぁぁ!!」
急に吐き気が襲ってきた。
堪えられずその場に吐き出す。
とめどなく溢れてくる汚物はどんどん水溜りを作っていく。
「ごぉえ!おえぇ!」
どれだけ吐き出せばすむのか。
胃の中はもうすでに何も残っていない。
なのに吐き気はおさまることを知らない。
「死ねぇぇぇ!」
男がマシンガンを構えた。
その何十本もの銃身がこちらを向き今にも牙をむき出そうとしている。
このまま打たれれば楽になれるかな・・・
「!?何考えてんだ俺!?」
不意に自分で考えた言葉に意識を取り戻させられた。
なんというか、自分に命を救われたような気がした。
男の銃身が吼える。
間に合え!!
俺は瞬時に向かってくる弾丸との間に空気の壁を作った。
「あああああああああ!!」
怒り狂った弾丸はとどまることを知らず己のみを削りながら壁へと打ちつける。
くそ!?さっきの比じゃねえ!?
弾丸一つ一つが重たく先ほどよりもすばやい間隔で打ち付ける弾丸。
それに堪えることが出来なくなってしまった。
「あぶねぇ!?」
空気の壁にひびが入るのが目に入った。
その瞬間俺は真横に飛び跳ね空気の壁を打ち抜きもといた俺の場所の地面に襲い掛かる。
すでにそこに俺はいないのに凶弾の如く地面を削る。
「そぉこぉかあぁぁ!!!」
煙が晴れて俺の姿を目視したのか男はマシンガンを撃ち続けながらその銃身をこちらへ向ける。
「くそ!?」
それを空中へ飛びのいて交わす。
しかしそれは誤った回避だとすぐさま思い知らされた。
「馬鹿ガァァ死ねぇぇぇぇ!!」
やべえ!?
男はすぐさま銃身を空中へと向けなおす。
瞬時に両手を眼前でクロスさせ空気の壁を作る。
しかしそれは数発防いだだけですぐに貫かれた。
「く・・・」
俺はすぐさま武器を盾にして丸くなるようにして弾丸を防ぐ。
凄まじい衝撃と激痛とともに俺の体は空中で真後ろに吹き飛ばされた。




