~第四十七章~
「やったか?」
「そんなわけないでしょう」
不意に後方から陣内の声が聞こえてきた。
後ろ!?
気づいた時には遅かった。
「ぐあぁ!?」
陣内のナイフが俺の左肩を捕らえ鮮血を撒き散らせた。
右手で左肩を押さえ、地面に片膝を付く。
陣内はそのまま飛び退くようにもといた場所へと舞い降りた。
「くくく」
くそ・・・だが、いける。傷は浅い!
地面を握りゆっくりと立ち上がる。
「あぁ、言い忘れていましたね。私の能力・・・」
「なんだと?」
陣内が狙っていたかのように笑いながら声を上げる。
「私の能力は『ポイズンクロウ』。毒の爪ですよ。私は毒をこの両手から相手に感染させることが出来るんです」
毒の爪?まさか!?
「ふふふ・・・そうです。あの狼の化け物に毒を感染させたのが私ですよ!あっははは!!」
高笑いの声が静かなジャングルに響き渡った。
・・・この、くそやろうが。
「あなたにも流し込んでやりましたよ」
こいつのせいで・・・
「ちなみに解毒方法は存在しませんよ?何せ私が作ったのですからね!あは!」
こいつのせいで、シーナがあんな思いを・・・
次第に拳を握る力が強くなっていく。
「まぁ、もって三日というところですかね」
許さねえ。
「てめぇ・・・」
「はい?」
「もう喋んじゃねえ・・・」
怒りのボルテージが限界を超えてふつふつと煮えたぎっている。
やべえ、こいつ殺してぇ。殺さねえと気が済まねえ。
俯きながらドスの聞いた低い怒声をあげる。
「く、死に底ないが!死ねぇ!!」
恐怖を感じたのか一瞬体をたじろがせながら、陣内がナイフを構え向かってきた。
再び両のナイフが襲い掛かってくる。
俺はまた防戦を強いられた。
「く!」
くそ・・・体が重てえ。
「どうしましたぁ?動きが鈍いですよぉ?毒でも回りましたかぁ?」
凄んでは見たもののやはり毒のせいか体が思うように動かない。
笑い声を上げながら陣内のナイフが牙を向いてきた。
「くぅ!」
なんとか一瞬の隙を突いて前転で陣内の後方へ回避する。
しかし、前転で交わしたはいいものの体を思うように動かせず起き上がれない。
「はは!どうしました?足でも縺れましたか?」
それを見た陣内が攻撃の手を止め再び高笑いする。
くそ・・・つくづくイラつく奴だぜ。
なんとか立ち上がり打開策を模索しながら武器を構える。




