~第三十三章~
「ったく・・・本当に無茶しやがる」
ごめんなさい。
「本当ですよ!?もしこんな怪我ですまなかったらどうするつもりだったんですか!?」
ごめんなさい。
「お前といたら命がいくつあっても足りないな」
ごめんなさい・・・
「こんどからは自覚ある行動を取ってください」
「ごめんなさいぃぃぃ!!」
あれから狼の少年と女性の応急処置を終え、自分の肩の怪我を治療しているところだ。
さすがに肩は自分で出来ないため杉弓と篠崎に処置を頼んだのだが・・・
「泣いて誤るくらいなら最初からあんな無茶な行動はしないでください!!」
そう言って篠崎が包帯を結びながら傷口を叩く。
「ひいぃぃ!?」
泣いてるのは篠崎のせいだようぅ・・・
でも確かに篠崎たちの言うとおりだった。
あのまま何もしないで見ていれば俺は怪我する心配もなかったのだから。
「ははは!お前たち面白いな」
「ガァウ!」
狼の少年と狼が笑う。
俺達もそれにつられ笑った。
まあ俺のは引き笑いだったが。
そういや・・・こっちに来て始めて笑ったな。
つか最近ぜんぜん笑ってなかった。
女性の側で俺とは反対の左肩に包帯を巻いた少年が寄り添っている。
「そういえば・・・あなた達は何者なのですか?」
篠崎が俺に包帯を巻きながら声を上げる。
俺はもって別の・・・そう、悲鳴にも似た、というかそっくりな声を上げる。
「そういや紹介がまだだったな!俺達はウィンガルム族。この放流世界シャットダウンに住む獣族だだ」
そういってすでに元気を取り戻したかのように立ち上がって言う。
さっきまであんなに死にそうだったのに・・・
「んで、俺はそのウィンガルム族のフリント。んでこいつらは俺の友達のダッシュとロードだ!」
「ガウ」
「ウオン」
少年はフリントと名乗り、それについでニ匹の狼が声を上げた。
ど、どっちがどっちだかわからねえ・・・
「えと・・・フリント?どっちがダッシュでどっちがロード?」
俺の気持ちを篠崎が完璧なまでに代弁してくれた。
篠崎はテレパシーも使えたのか!?
そういうとフリントが片方の狼を持ち上げて腹部を見せる。
「ここの腹の黒い毛が真ん中に集まってるのがダッシュ」
「ガウ」
そういって降ろし、もう片方を持ち上げ
「んで散らばってるのがロード」
「ウオン」
と、説明してくれた。
「まあおいらはそれを見なくても分かるけどね!」
といってダッシュとロードの頭を撫でた。
とても気持ちよさそうにしているのが俺には分かった。




