ビターチョコレートシンドローム part 16
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最後まで読んでいただけると嬉しいです。
これの他に長編として『白い紫陽花』という小説も書いているのでそちらもよろしくお願いします。長編は毎週土曜日の午後に更新しています。
「隣いいですか?」
隆がコーヒーを煎れに行っているときに食事を終えた友梨が隣にきた。
「いいよ。どうぞ。」
2人で座るには少し狭いが、友梨が細いので問題なく入った。
「むこうでみんなと話してなくていいの?」
「私も一歩引いたところからみんなを見るのが好きなんです。」
「そっか。」
隆が戻ってきた。友梨が来たが見えたのかしっかり3人分のコーヒーを煎れてきた。
「友梨さん。コーヒーはいかがですか?ミルクもお砂糖も用意がありますよ。」
「じゃあ、砂糖とミルクもお願いします。」
「かしこまりました。進はブラックでよかったよね。」
「ああ。ありがとう。」
3人での静かな時間が流れる。隣では4人が騒いでいたが、その光景を見ながら3人で笑い合う。
4人の食事が終わり静かな時間は終わりを告げた。その後は、隆の勧めで近くのアクテビティ施設に連れて行ってもらったりして、夏休みを満喫した。友梨とは自然に距離が縮まり、もう何年も一緒にいたような錯覚さえ覚えるほどだった。シンプルに性格とか好みが一致していたからだと思う。昨晩のこともあり、自然にこの人ならと思い始めた。でも、友梨にも夢があるかもしれないし、自分の家の事情で振り回していいとも思わない。もし、自分がこの家の人間じゃなかったらもうすこし余裕を持って決断できたかもしれない。昨晩の友梨の言葉から、おそらく、友梨は自分の決断についてきてくれると思う。でも、それじゃいけない気がした。
その夜。自分は誰にも言わずに夜風にあたりながら悶々と考えを巡らせていた。案の定、自分のことを探していた友梨に見つかる。
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