ビターチョコレートシンドローム part 4
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これの他に長編として『白い紫陽花』という小説も書いているのでそちらもよろしくお願いします。長編は毎週土曜日の午後に更新しています。
日が傾き始めた頃、遊び疲れた2組が戻って来た。
「御三人さんはこのあとどうするの?」
稲垣が女の子3人に聞く。
「普通に解散かな。疲れちゃったし。」
「じゃあさ、俺たちのところにこない?いいよな進。」
ナンパの常套句みたいな感じで俺にふらないでほしい。まあ、もう少し友梨ちゃんといたかったから内心は稲垣ナイスって感じだった。
「いいけど、うち3部屋しかないよ。大丈夫なの?」
「まあそこらへんはさ。なんとかなるでしょ。」
へんなジェスチャーで自分に答えるが何を言いたいのかさっぱりわからない。
「うん?どういうこと?」
いまいち状況が掴めていないもう1人の女の子が田口に問いかける。ずいぶんと仲良くなっているみたいだ。
「今日俺たちは進の家の別荘で泊まることになってたんだよ。」
「え?別荘?お金持ちなの?」
「親がね。自分のお金じゃないから。頭下げて借りたんだよ。」
自分の親は一応誰もが聞いたことある一流企業の社長でおじいさんは会長。家族で会社を経営してる。会社を継げとうるさいからあまり家族間は仲良くない。でも、自動的に継ぐことになるとは思う。大学では一応経済学部に入っているし。
「いいの?急にこんな人数?」
隣で友梨ちゃんが心配している。
「問題はないよ。すぐに人数いえば準備してもらえるから。」
「すご。お手伝いさんもいるの?」
「まあ、そうかな。だから心配しなくていいから。すぐに用意させるよ。」
というと自分はスマホで連絡をとった。
しばらくして自分が戻ってくると、何か話していたらしく、5人とも慌てて話をやめた。
「何話してたかは知らないけど、一応許可はとったから。いつでも来てくださいだって。」
「おうそうか。サンキューな。それにしてもお前何か気づくことはないか?」
急になんだ?別に変わったことはないし、自分の荷物が荒らされた形跡もない。
「別に、何も。何かいたずらしてたら追い出すからな、お前だけ。」
「それだけは勘弁だわ。まあ気づかなくても後々わかることだからいいっか。」
稲垣の言動に疑問を持ちながらも帰る準備を始めた。女の子三人衆と別れて待ち合わせ場所で待つ。
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