04 問い
「あっ、あの……」
思ったより大きな声になってしまい内心焦りつつ続く言葉を探る。
彼はやはり「?」と言いたげな表情で首をかしげていた。
「ありがとうございました。りんご、とても美味しかったです。」
そう言って頭を下げた。
じっと彼の目を見る。
「…当然。疲れてる時は、りんごが一番。」
そう言って満足げな顔をする彼に、もう違和感は無い。
落ち着いたところで、本題に入る。
「あの、ここはどこなんでしょうか?私は……どういう状況なのですか?」
予想はついていた。
だって私の服も彼と同じで…白い。
「…知らない。けれど、それでいい…貴方は……聖女。それがわかっていれば…いい。」
彼は知らないという。
でも…………
聖女。聖女か。
「……聖騎士じゃなくて?」
私は聖騎士だ。聖騎士の女王だったはずだ。少し前までは。
(女王の次は聖女か……)
本当はもっと他に質問すべきことがあったはずだ。けれど誇り高き聖騎士の私は「聖女」という言葉を正さずにはいられない。「女王」と初めて呼ばれた時と同じ違和感が襲ってくる。
「…貴方は聖騎士の上に君臨する存在。聖女として、水を支配し操る白薔薇聖騎士団の長として生まれた。」
「……僕達、白薔薇聖騎士団総員12名。貴方の剣となり盾となることを違う。」
そう言って目を伏せた。
彼の提示した12名という単語のおかげで私の脳は冷静さを保っていた。
(12…12名……)
ここが本当にRose Chessの世界、もしくはそれを模倣した世界であれば、この「12」という数字はスキルを表しているはずだ。
もしも、スキルが人の形をしているとすれば……
私という聖女。鏡を見ていないからわからないがアバターそっくりと思われる容姿。