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おっさんが勇者パーティーを追放される話が多いようなので、流行りに乗ってみました。


柔和な表情の青年→壮年の男に修正

「今日この時をもって、あなたをパーティーから外します。これは、皆の総意です」


 目の前の青年にそう告げられて、バルク・センドリーニは目を閉じた。

 全身の力が抜けていき、俯いてしまう。

 それから、しばし部屋の中に静寂が訪れ、


「そうか……俺は、もうダメか」


 ぽつりと呟かれたその言葉に、部屋の中にいた者たちが軽く息を飲む。

 そっと顔を上げたバルクは、自分を見つめている、激戦を共に潜り抜けてきた戦友たちを一人一人見渡す。


「俺がいなくても、大丈夫なんだな?」

「ああ」


 目付きの鋭い青年が答える。


「もう、聞きたいこともないな?」

「はい」


 ローブ姿の少女が答える。


「もう、全部任せていいんだな?」

「ええ」


 柔和な表情の壮年の男が答える。


「なら、しっかりやれよ?」

「もちろん」


 凛々しい青年が答える。


「後は、任せた」

「うん」


 泣きそうな顔で、少女が答える。


「準備が出来次第、出ていくよ」


 バルクの答えを聞いて、皆、足早に部屋を出ていってしまう。

 部屋に満ちていた熱も出ていってしまったようで、急に肌寒さを感じたバルクは、いつも以上に重く感じる体を動かして荷造りを始めた。


 今日、バルク・センドリーニは所属していた勇者パーティーから去ることになった。

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