「鳥の逆襲」
おそらく、1年で1番鶏肉が消費される日
12月24日。
「うん・・・いま帰るよ・・・・・・チキン?
え、買ってないの?・・・・・・・・・わかったよ。ケーキと一緒に買っていくよ。」
今日は彼女が家に来ている。
俺のために料理を作って待っていてくれる。
「チキンを買い忘れるかねー。」
クリスマスといえば、チキンだろ。
コンビニで済ましてもいいけど、それだと怒られそうだなぁ。
20:30か。
まだスーパーに置いてるかなぁ・・・
ケーキ屋で買ったケーキを手に駆け足気味に近くのスーパーへと入る。
「・・・・・・え?」
駅前のスーパーだというのに人っ子一人いない。
それどころか、レジにも従業員が見当たらない。
閉店してる?
いや、明りもついてるし営業時間は22:00までの筈だぞ・・・
まぁ、営業中だろう。単に人が少ないだけ、そう納得し
照明だけの当たった静かな店内を散策し、精肉コーナーへ。
「やっぱり売りきれだよなぁ・・・」
案の定、鶏肉は全滅。
続いて、惣菜コーナーにいくも、同じく全滅。
仕方ない・・・コンビニで済ませようか。
空いたカゴを戻し、静かなスーパーを出ようとすると・・・
「なに買おうとしてたん?」
「え?」
和服を着た少女が出口に立っていた。
この時点で何かがオカシイと思ったのだが。
「なに買おうとしてたん?」
「・・・あの。」
「なに買おうとしてたん?」
何度も同じ言葉を繰り返し、微笑み少女。
何処からか、バサッバサッと鳥の羽根が動く音が聞こえる。
それもサラウンドで。
俺を取り囲むように、先程まで俺の足音以外聞こえなかった店内を羽ばたきの音だけが鳴り響く。
「ブタ? ウシ? それとも・・・トリ?」
「・・・お酒を。」
溜めて言ったトリ? という言葉に対し俺は正直に答えなかった。
「・・・そ。ほな。」
和服の少女はそのまま。スーッと姿を消していった。
何だったのだろうか。
気づけば何時ものスーパー、買い物客が何人も現れた。
何だったのかサッパリわからないが。どうも不気味に思い、その場を後にした。
ピンポーン。
「いらっしゃいませー!」
「あ、ナ○チキ骨付きを4つ下さい。」
「嘘つきやーんっ!!」




