008 神話
世界が始まる前。無の世界に10人の若き神々が集まった。10人の神々は協力して世界を作った。そして天に輝く太陽と月を双子の兄妹神が治め。7人の神が7つの大陸を管理した。そして最後に残された一人が大海を支配した。
その後10人の神々は創生した人類に自らをの事を10賢神となのった。そこからこの鳳凰大陸を管理する神、管理神の事を鳳賢神と呼ぶようになった。
父上がこの世界の創世神話を教えてくれた。つまり鳳賢神とは女神さまの事か。
『言わないで。あの頃は若かったのよ。ちょっとかっこいいかなって皆そう思ってやっちゃったのよ』
女神さまがゴロゴロ悶えながらそうさけんだ。ああ、集団心理か。
どうりで恥ずかしかったから僕に創世神話を教えなかったんだ。
「それでその鳳賢神さまだけど」
「父上、女神さまとよんであげてください」
『鳳賢神』のワードが出てくるたびに叫びだす女神さまが煩かったので僕は父上に言った。
「女神さまは実態を持つときは誰もがそのお姿を見る事が出来る。しかし女神さまが実態を持つことはめったにない」
僕に勉強を教えてくれた時は教材を扱うために実態を持っていたけど。
「幻体と呼ばれる精神たちの時は女神さまの姿を見、声を聞けるのは女神さまに選ばれた者だけだ。そして選ばれたものは使徒と呼ばれる」
その論理で行くと転生者は全員使徒になるのか。まあ、魂の段階で女神さまが選んだ訳だけど。
「そして使途は女神さまがやらかした失敗をフォローして収める役目が有る」
「はい?」
何それ?
「鳳凰大陸の女神さまは慈父深く様々な事を我らに伝え行ってくださるの。しかしものすごく残念なのだ。昔勇者の信託を下す時、家の番地を間違えたとか。くしゃみをして大陸を削ったりとか。周辺小王国で結婚式を祝福しようとして間違えて破断させて戦争になったりとか残念な逸話が様々だ。そしてその騒動を収拾させてきたのが女神の使徒という訳だ」
まさに今僕がやった事だ。
「もしアレクが使徒なら王都にある教会本部に行かないといけない」
教会…、神父さんは戒律を教えたり祭事を行っていたけれど、女神さまを信仰していたんだ。
「使徒は普段は普通に暮らしていてもいいけれども女神さまがやらかしたら騒ぎを治めないといけない。教会はその支援をしてくれる組織だ。アレクよく聞きなさい、鳳賢神さまは見た目は美少女だけれども中身は残念で終わっているから決して好きになってはいけないと言われている。なにしと結婚できない神とまで言われているのだから」
『違う!私は処女神だから男がいないのよ!』
父上の話を聞いて、女神さまは叫びだした。
「自分は処女神だと言い張ってはいるけれども恋人が出来ないだけだからな」
父上は本当に女神さまの声が聞こえないのだろうか。分かっていて言いたい放題のような気がする。
「アレクが使徒か。まあアレクはベルマン家の跡取りだから大丈夫だろう」
最後の父上の言葉が印象に残った。
それから僕たちは留守を守るためにベルマンに戻った母上と別れて一路王都に向かうのだった。