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東方白鴉伝

作者: 神夜 晶

どうも、神夜晶です


突然、こんな鴉はどうだろう?と思い書いてみましたw


ぶっちゃけると

文の原曲聞いて感動したので

書いたという・・・w


まぁ、どうぞ!

外の世界で一つの生命が誕生した

その生命とは鳥という種族で鴉と呼ばれる鳥だった

鴉とは普通は黒い毛並みで黒い瞳をしている

しかし、その鴉は全身が真っ白だった

そして、瞳も真っ赤だった

言ってしまうと、吸血鬼が鴉になった感じだろう

もし、白髪で瞳が赤い吸血鬼が居たら

確実に、この鴉と似てると言われるだろう



「……」



生まれた当時は良かった

母親も我が子なのだから大人になるまでは

面倒を見ようと渋々思っていた

そして、数年後……

鴉は大人になったが

予想通りの結果になった

仲間から追い出されたのだ

追い出された鴉は行き先も無く

当てもないまま旅を続けた

行く先では知らない鴉に喧嘩を売られ傷付けられたり

時には寝ている時に襲撃もあった

それでも、鴉は生きる事を諦めなかった

だが、鴉も限界に近付き地面に倒れてしまった……

倒れた時は既に夜中で誰にも見つけられず

只一人、息絶えるのを待つだけだった

そんな時だった



コッ!コッ!コッ!

女性のハイヒールのような音が聞こえた

それは何処からとも無く来た

金髪金眼の女性だった

女性は鴉が目当てだったのか

鴉の目の前で止まり、しゃがみ込み喋り掛けた

たかが、死に掛けの鴉にだ

信じられない者を見るかのように鴉は女性を見た

しかし、余り意識が無いので

最後の気力を振り絞り集中して聞いた



「あらあら、こんな所に異端の鴉が

ふふ、まぁ……知ってたんだけどね

貴方は、この世界から弾き出された

つまり拒絶された

何故か分かるかしら?

えぇ、私にも分からない

けど……そんな貴方が面白いわ

だから、私と来る気はない? 悪いようにはしないわ

来るのなら助けてあげるし

こんな冷たい世界じゃない

暖かくも残酷だけど

とても素敵な世界よ? どうする……?」



「……」



女性の問いに鴉は瞼をするだけで応えた

それを女性はニヤリと口元を三日月の様にさせ笑った

そして、女性は自身が持つ力を鴉に分け与えた



「これで暫くは大丈夫な筈よ

さぁ、行きましょう

こんな冷たい世界ではなく

私の世界へ……

ようこそ、異端な鴉さん

忘れ去られた者達が集う郷

“幻想郷”へ」



女性は鴉を両手で持ち何処かへと連れ去った

そして、女性と鴉は、この世界から完全に姿を消した



~幻想郷~

女性と鴉は違う世界に来た

鴉が見たのは上空からの長めで

夜だったが、その景色は鴉には、とても綺麗に感じた

自然が多く車や電柱などの余計な物がなく

自由に飛び回れる

そんな気がしてならなかった



「此処が幻想郷よ

忘れ去られた者達が多く集まっているわ

そう、鴉天狗もね」



「……」



「鴉天狗からは好かれるだろうけど

けど、貴方の容姿では

もしかしたら、此方でも異端とされて殺されるでしょうけど

まぁ、私からも余り手を出すなと言っておくわ

人里では……貴方次第ね」



そう言い女性は鴉を放し空中に立った

鴉も、その場で何度も羽ばたき落ちないようにする



「再び拾った、その命

大事に使いなさい

もしかしたら……最高の幸せも

手に入れられるかもしれないわよ?」



「カァァァァァアアアア!!!」



「ふふ……感謝のつもりかしら?」



「……(コク)」



「あら、私の言葉が分かるの?」



「……(コク)」



「ふ~ん……

(まさか……人としての魂が?

まぁ、面白くはなりそうね♪)」



鴉は一旦、羽ばたくのを止め

大きく羽を広げた

それを見て女性は笑っていた

鴉は知らない内に女性から気に入られていたようだ

そして、鴉は大きく羽ばたき

更に上空へと飛んだ



「あ、ちょっと!

……(ゴシゴシ)?」



女性は鴉を呼び止めたが聞かずに飛んでいった

そして、ある程度、飛んだら

月を背に鴉は大きく羽ばたいた

それを見た女性は鴉の姿が霞んで見えた

その霞んだ姿とは人間の子供が羽を生やした姿だった

そして、その鴉と思わせんばかりに白髪と赤眼だった

それを見た女性は……



「ふふ……

この世界を気に入ってもらえたようで何よりだわ

もう此処は貴方の故郷

さぁ、好きに生きなさい!」



「カァァァァアアアア!」



女性の言葉に鴉は大きく羽ばたき鳴いた

その行動は女性に対しての感謝とも言える行動だった

そして、鴉は何処かへと飛んでいった

その姿を消えるまで女性は見ていた



「良い拾い物をしたかもしれないわね

ふぁ~あ……眠いわ

帰って寝ましょ……」



女性はニヤリと口元を上げ笑っていた

その後に威厳を崩壊させるように欠伸をして

何処かへと消えていった

~次の日~

鴉は近くの山で休んでいた

川に生息している魚を取って食べたりと

自由気ままな過ごし方をしていた

そんな時だった……

ヒュォォォオオオオ!

一陣の風が吹いた

鴉は両羽で顔を多い突風を防いだ

風が止んだと思い視線を前に戻すと

其処には一人の少女が居た



「あややや……白い鴉ですか

これは珍しいものを見ましたね

貴方は何処から来たのですか?」



「……」



「あれ~? 私の言葉が分からないのかな~……

あ、もしかして……

昨日、幻想入りしたとか?」



「……(コク)」



「マジですか~

これは思いもよらぬ拾い物をしましたね

写真撮って良いですか?」



「……(コク)」



「有り難うございます!

毛並みが白くて瞳が赤い鴉なんて

何処を探しても居ませんからね~

いっぱい撮らせてもらいますよ!」



「……」



鴉は気にせずに魚を食べ始めた

その姿も少女は写真で撮った

そして、満足したのか写真を撮るのを止めた



「これだけ撮れば良いでしょう

有り難うございました!

あ、因みに私の名前は射命丸文と言います

また会う機会もあるので、覚えておいて下さいね!

では、また会いましょう!」



ヒュォォォォオオ!

文と名乗った少女は物凄い速さで飛んでいった

鴉は魚を食べ終えて再び空に身を投じた

其処は夜とは、まるで別の景色だった

青い空に、少しだけある雲

昔ながらの住宅が幾つもあり

遠くには神社が見えた

鴉は神社に興味を持ち行って見る事にした

飛んで数分後に神社に着き鳥居の上に着地した

鳥居の上から神社を見ると

赤と白の巫女服を着た少女が神社内を掃除していた

そして、鴉に気付いたのか、鴉を見つめた



「白い鴉?

珍しいわね

あ!もしかして、家の食材を盗みに来たのね!」



「……」



何か勘違いされた鴉だった

少女はジャンプをして飛んで来た

その手には箒を持ちながら……



「しっしっ!

何処かへ行きなさい!

アンタにやるものなんて何も無いわよ!」



「……」



鴉は箒をブン!ブン!と振り回されて

渋々、他の場所へと飛んでいった

それを見た少女は首を傾げていた



「普通の鴉なら反撃して来るのに

あの鴉はして来ないわね……

本当に珍しい鴉ね

まぁ、どうでもいっか」



鴉は先程の少女を考えていた

普通の人間ならば白い鴉を見ると

物珍しさに寄って来て餌をくれると

自意識過剰ではないが、外の世界の人間はそうだった

それをして来ないという事は……

食べ物に困っている、そう思った

それに同年代の少女と比べると痩せているようだった

自分は魚を食べたので

魚で1週間は持つだろう

しかし、人間は1日3食を食べる

それを考えると鴉は昨日までの自分を見ているようで

自分自身の中に何か込み上げて来るものがあった

そう思った鴉は……



「カァァァァアアアア!!!!」



飛ぶ速度を上げて再び山へと行った

そして、川に思いっ切り飛び込んだ

川に飛び込んだ鴉は口と足で二匹魚を掴んでいた

それを持って神社の少女の元へと飛んでいった

そして、数分後に着いた

少女は縁側で休憩がてらの、お茶を飲んでいた

そして、鴉に気付き歩いて近づいて来た



「またアンタ?

だから家には……って

その魚……」



少女は鴉を追い払う事を忘れて

目をパチクリさせていた

鴉は少女の目の前に下り立ち

二匹の魚を置いた



「……」



「もしかして……私に……?」



「……(コク)」



「どうして……?

さっきアンタを箒で追い払ったのよ?

それにアンタから見れば人間は……」



「カァァァァァァアア!!」



「っ!?」



「……」



少女は泣きそうな表情で鴉に問いただした

それを気に喰わなかった鴉は鳴き

大きく羽を羽ばたかせた

その後に羽を締まって鴉は

魚を嘴で押して受け取るように催促した



「本当に良いのね……?」



「……(コク)」



「ふふ、有り難う

お礼として、今度からは

此処に来ても良いわ」



「……」



少女は涙目になったが

とても嬉しそうな表情で来て良いと言った

それを聞き鴉は羽ばたいて何処かへと飛んでいった

その後ろ姿を少女は微笑みながら何時までも見つめていた

どうでしたかw?


メインヒロインは一応、文の筈・・・


鴉、良い子だよ、鴉!


流行らない事、間違いなし!


でわ、また次回に><

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― 新着の感想 ―
[一言] こう言う雰囲気大好きです。 短編ではなく連載してくれるのを密かに お待ちしていますよぉ?
[良い点] いい話 [一言] いい話でしたこれからもいっぱい書いて下さいね次回待ってます!
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