合コン後
朝起きると、頭がズキズキした。昨日の飲み過ぎがきいている。
昨日、佐々木が送ってくれるているあいだ中、無言だった。最後に、お礼をしたけど、それに対しても佐々木は無反応だった。
本当に怒っているようである。別の意味で頭が痛くなる…
しかし、会社に行かないなんてことは出来ないので、支度を始める。朝食はいいや…適当に支度を終わらせ、会社に向かった。
頭痛くても、仕事は減ったりしないので、いやになる。って自分が悪いんだけどね…そんな自己嫌悪におちいっているときに、お昼休憩のチャイムがなった。
今日も佐藤がお弁当を持ってやってきた。すると、今日は折橋もやってきた。
来るとは覚悟していた話題をやはり佐藤はふってきた。
「なんで、昨日の合コン帰っちゃったの?」
「本当に体調悪かったんだ、ごめんね…」
「江田合コン行ったのか?」
折橋が、そう聞いてきた。そう言えば、昨日、折橋はいなかったから知らないのか…
「うん、佐藤さんに、誘ってもらって」
「なんで、江田が、合コンなんて行ったんだよ!?」
折橋の声が少し、怖い…折橋がそんな声を出すなんて思ってもみなかったので、本当に驚いてしまった。
「えっと、女らしさの特訓の一環…?」
「なんにもなかったか?」
「うん、別になんにもなかったよ…」
「それなのに、途中で帰ったのか?」
「本当に体調悪かっただけなんだよ…心配してくれてありがとう」
折橋に詰め寄られ、奈央はタジタジになってしまった。しかし、佐藤の前でなにがあったかなんて言うわけにもいかないし、適当な返答をしてしまった。
「体調大丈夫?顔色悪いよー」
佐藤が気を使ってくれる。顔色が悪いのは、二日酔いだからです、ごめんなさい。っと心で謝り、
「体調はもう全然大丈夫!」
っと少し力を入れて答えてみた。しかし、その瞬間に、頭に痛みが走った。
「っ…。」
「大丈夫か!?」
折橋が肩を掴んで、たずねてきた。肩を掴まれ、揺れたことで、より頭に痛みが走った。
すると、折橋は余計に心配になったようで、医務室に行かなきゃ!と、私を立たせようとした。
「ただの、二日酔いだからほっといてやれよ」
佐々木が、こっちを振り返ることなく、そう言った。
「そうなのか?」
折橋にたずねられ、
「うん、心配かけてごめんね…」
と、答えた。
「なら良いんだ」
佐々木は、そう言ってそっと私の肩から手を離した。
「大事じゃないなら良かったー」
佐藤もそう言ってくれた。本当に心配してくれたようだ。
そもそも、急に帰っちゃったんだから、多分幹事であったであろう彼女に迷惑をかけてしまったんだ…そう、奈央は反省し、
「本当に、迷惑かけちゃってごめんね…」
ともう一度謝った。
「全然気にしないで良いよー。てか、お金置いていってくれたけど、男の人が全部持ってくれたから、はい、これ返すねー」
そう言って、昨日置いてきたお金を返してくれた。
「昨日、奈央ちゃん凄い人気だったんだよ!!みんな帰っちゃったから悲しんでたよ…。あっあの奈央ちゃんがいっぱい話をしていた有村君が、アドレス教えてって言ってたから教えておいたよ♪」
---あの人、有村っていうんだ、今初めて知った。
昼休憩の最後に、メールを見てみると、知らないアドレスからメールが届いていた。奈央はそのメールを消去してから午後の勤務にむかった。




