<5話> 初陣の朝 ~side:エディアルド~
短いです。
ロートフの街道は良く整備され、騎獣に速度を上げさせても、引かれている馬車の揺れは小さい。
視線を窓の外の沈みつつある銀月から、己の膝に頭を預けて眠る愛しい我が子に向ける。
幼いながらも美しい娘の顔に差し込む朝日に、眠りが浅くなったのか寝返りを打つ小さな体が落ちないように抱き寄せ、窓に布を下ろす。
依頼で私が砦を留守にする時、護衛役や世話係と残され、淋しそうに見送るだけだったエフィ。
初陣がよほど嬉しかったのか、なかなか寝付けずにいたのだが、膝を貸し横にならせるとようやく目を閉じた。
エフィの為ではあるが、いくら魔術で重量を軽減しても馬車の分だけ負担のかかるヴェルドに、夜通し走らせてしまう事を小声で詫びる。
エフィの大好きな白銀の毛並みを持つヴェルドも小さく声を返してくる。
「エフィニアはまだ幼いのだ。一晩中騎乗した後に戦場に出るなどという無理をさせたくないのは、我も同じだ。そしてエフィニアが寝不足になる事を考えたら、馬車の重さなど大した事ではないぞ。そうだな、後でエフィニアにブラッシングを頼みたいが。」
「起きたら伝えよう。」笑いながらヴェルドに約する。
「エディアルドも寝ておくといい。万が一にもエフィニアに傷をつけさせるなよ。戦いが始まれば、一瞬たりとも気が抜けんぞ。」との言葉にありがたいと頷き、王都に入ったら起こすように頼み、眠りにつく。
短いので、もう1話投稿します。




