<9話> 現地到着 ~side:グイド~
8話と重複部分があります。
久しぶりに入った緊急依頼は、【闇深き森】の魔獣の討伐だ。
あの森の魔獣は結構強力なのがいて、しかも大群ともなるとちいっとばかり厄介だが、共に戦うのは【深紅】に並ぶ【烈光】の魔術師と、大陸最強の【黎明】だから問題ねぇはずだ。
森の手前2メル(2.4㎞)に造られた拠点に着くと、ロートフ軍から離れたところに【黎明】がいる、というか【黎明】の周囲150セル(18m)は、そこだけ誰もいやしねぇ。
(騎獣の放つ気配に押されて、近寄ることもできねぇらしい。)
ロートフ兵が向けてくる興味と恐れが入り混じった視線を尻目に、ぽっかりと空いている場所に使役魔獣を進める。
向こう側に【烈光】の連中も到着したみてぇだ。
騎獣の傍らに副統領を見つけたので、団員をその場に残し、サミルと挨拶に向かう。
「よう、【黎明】の。相変わらず一番乗りを持っていくな。」
俺の言葉に【烈光】の副団長が同意してくる。
滅多にしゃべらねぇ団長の代わりに、こういう場面でレウナスが話すのはいつものことだ。
それを聞きながら見渡してみるが、統領の姿が見当たらない。
まあ相棒はいるし、これだけでかい依頼にあいつが来ないのはありえねぇだろう。
あの蒼髪の連中は少年であろうと、下級の魔術しか使えず長年体を鍛え技を磨いてきた俺らと同程度の戦闘能力がある。
さらに全員が最低でも魔術士という最強っぷりだが、その中でもあいつの強さは半端ねぇ。
美女と言われている女共より綺麗な面といい、ありゃあ人外の存在だ。
(今回の依頼が終わったら、王都のギルドの広間を貸しきって宴会でも開くとするか。)
以前は勝利祝いと称して、合同の酒盛りは欠かさなかったんだが、ここ数年は【黎明】の付き合いが悪くて、依頼を達成するとすぐに帰っちまってたからな。
(いろいろと聞きてぇ事もあるし、今回は強制参加させるぞ。)
早速宴会の話をしてみると、【烈光】はもちろん、【黎明】もギルドに用があるとかで、参加すると言う。
(こりゃあ、さっさと片付けるしかねぇな。)
数年前から黎明の付き合いが悪いのは、もちろん砦で待つエフィの為です。




