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<6話> 初陣の朝 ~side:騎獣ヴェルド~

 5話と重複部分があります。

 


 (我がまさか使役魔獣の様に、馬車を引くとはな。)

しかしそれが嫌ではないのだ。むしろエフィニアの乗る馬車を他の騎獣に任せるなど、耐えられん。


エディアルドと出会う前、白銀の魔狼として群れを率いていた頃は、人間を愛しく感じるなど思ってもみなかった。【黎明】の一員として、レンジュと共に生きることを決めた我らの心を捕らえて放さない愛しい光。


初めて逢ったのは、エフィニアがようやく歩き始めたばかりの頃、エディアルドに連れられ我らの獣舎にやって来た。体の大きい我らを見上げにっこり笑い、まったく怯える事もなく、とてとてと近寄って来た稀有な存在。

あの日、我らは命続く限りエフィニアを守ると誓ったのだ。



 「魔術で重量を軽減しているとはいえ、夜通し走らせてすまんな。」

エディアルドが馬車越しに小声で話しかけてくる。


(どうやらエフィニアは眠っているようだ。それは重畳(ちょうじょう)。少しでも体を休ませてやりたいからな。)


「エフィニアはまだ幼いのだ。一晩中騎乗した後に戦場に出るなどという無理をさせたくないのは、我も同じだ。そしてエフィニアが寝不足になる事を考えたら、馬車の重さなど大した事ではないぞ。そうだな、後でエフィニアにブラッシングを頼みたいが。」

「起きたら伝えよう。」

エディアルドの言葉に機嫌が良くなる。


「エディアルドも寝ておくといい。万が一にもエフィニアに傷をつけさせるなよ。戦いが始まれば一瞬たりとも気が抜けんぞ。」

感謝の言葉と共に、王都に入ったら起こす様、エディアルドに頼まれる。

それに了承を返し、王都へと伸びる街道を走り続ける。







 こちらも短いですね。

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