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第21話 最恐vs破壊


 「素科!これは………どういうことニャ!」


猫の呼びかけに対し、素科は聞く耳を持てない。


 「あ…俺…また…やっちまった………」

 「素科さん………」

 「素科さん…一回家に帰りましょう…」



---



 「俺…俺…!」

 「何があったんですか?」

 「人間を……

殺したんだ…」

 「人間を………」

 「なんで人間ニャ?お前はデンスルを……」

 「そこだ」

 「ニャ?」

 「今までデンスルを倒した時には爆発しか起こらなかった」

 「そういえばニャ」

 「しかし今回は『血』だ…」

 「つまり、人間がデンスルになっていた…ってこと…?」

 「あの血…1年前みた冬野さんの血と同じ感じだった。

恐怖で、死にたくない。そんな色だった」


店長さんが慰めようとした。


 「でも、誰だってミスは………」

 「今回はそんなものじゃ済まされない……!


もう……目の前で人を失いたくないんだ………」

 「素科さん………」

 「ともかくニャ!今はホログラムが暴れてるんニャよね?だったら早くそいつを倒さないとまた被害が………」


素科はポケットからビンと変身アイテムを取り出した。


 「これを使ってくれ………」


素科は床にピンと変身アイテムを投げた。


 「そんな⁉︎私たちなんかには……」

 「俺が戦うと、さらに被害を出すだけだ」

 「…ニャ」


猫がドアを開けて言った。


 「お前がそれを使うニャ。それまでニャアが時間を稼ぐ」

 「私も………」

 「すぐこいよニャ。素科!」


ガチャ


この部屋には店長さんと素科しかいない。



---



 「素科、出てこい!



………ここにもいないか…

あいつのビンさえ奪えば、俺が神になれるって言う時に…」


 「早く………」


 「そういえば…あいつら、スーパーから出てきていたよな…?」


ホログラムは笑みを浮かべた。



---



 「みんなああ言ってくれてるけど、結局俺は戦うと、誰かを傷つけてしまうだけなんだって。気づいたんだ」

 「でも素科さんは!」

 「店長さん。」

 「はい?」


 「今まで、ありがとう」


 「ど、どういうことですか?」


素科はその質問に答えずにドアを開けた。


 「これ」


素科はビン達を投げた。


 「俺が持ってても、意味ないんだ。あげる」


しかし、投げ捨てたビンの中にはプルトニウムは無かった。


 「素科さん!」


ガチャ


ドアの閉まる音が、部屋中に響き渡った。



---



 「やっぱりここにいたか。

素科」

 「俺もお前に用がある」

 「人間をデンスルにしたことか?たかがぐらい…」

 「たかが?ふざけるな!

俺は…目の前で人が死にかけた感覚を知った。その時、思ったんだ」


 「俺は誰も殺さない!誰もこの感覚を味わって欲しくないんだ!」


 「なのにお前は…人の命を弄んで…!」

 「つまり何が言いたい」


 「俺を殺して…このビンを破壊しろ」

 「へぇ………」

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