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第2話 ねこの協力者

 「はい、いらっしゃいませー。」

 「あ、私シフト変わりますね。」

 「あ、はい」



−−−



 「…昨日の結局何だったんだろ?」

 「よくわかんないことしか起きてないし。」

 「…」

 「寝よ。」









……けて…


た………


たすけ…


「ん?なに?」


ろ……うら…


ろじうら…









 「路地裏?」


タッタッ


 「ごめん!店長さん!ちょっと行ってくる!」

 「え?どこですかーーー…行っちゃった。」



−−−



素科が路地裏で見つけたのは1匹の猫だった。


 「猫?」

 「さっき呼んだのは俺だよ!」

 「え?えええええええええええ⁉︎」



−−−



 「猫が…喋った?しかも俺って…」

 「猫が俺って言わないのはお前たちの想像だろう?」

 「まあ…確かに…」

 「ほら、早く傷を治して。」


猫はそう言って背中の傷を見せてきた。そこまで目立つわけではなさそうだ。


 (話せる猫なんて珍しいから捕まりかけたのかな…)

 「ニャーオ。」


この猫は話さなければ可愛い。もちろん、話せば違和感しかないが…


 「そろそろ帰るか…

ほら、行くよー。」

 「ニャーオ。」

 「これはどっち?」



−−−



 「あのぉー、店長さん…」

 「あ、猫ちゃんだあー!」

 「急に性格変わったな…」

 「人間は人外だとここまで変わる物なのか…」

 「そう言う生き物なんだよ…」

 「君はああはならないのかい?」

 「まあ…他の動物に話しかけると言うのがよくわからないからね…」

 「…へぇ」

 「何喋ってんの?」

 「んー、可愛いなー。猫ちゃーん。」

 「君動物に話しかけるのはよくわからないとか言って…」

 「おっとぉー!

それ以上言うとテリヤキバーガーにしちゃうよぉー。」

 「なぜテリヤキ…」

 「とりあえず今混んでないから私も休憩しますね」

 「あ、この猫飼っても…」


そう言い終わる前に彼女は「待ってました」と、言う顔で言った。


 「全然いいよー!」

 「ニャ…」

 (別に聞かなくても良かったかも…)

 「じゃ、私休憩してくるー」

 「分かったー」


彼女が出ていったその時、


ザッ


1人のフードを被った男が通った。男は赤と黒が入り混じった服を着ている。腕にはブレスレットがある。


 「お前、その猫よこせ。」

 「え?猫を?」

 「待つのにゃ」

 「え?」

 「お前、『エレメト集団』だろ」


突然男は黙りだし、フードを上げた。不気味な笑みを浮かべている。


 「エレメト集団って…なに?」

 「エレメト集団は人間達を元素の力を使って支配しようとする、わるぅ〜い奴らなんだ」

 「そして俺は今からお前を倒す人だ」


アン•ユーズアブル!ダークヒーロー!


 「変身」


男はそう言って、腕につけていたブレスレットらしき物に瓶を挿れた。

その瞬間、男は上から降ってきた瓶に入って黒い液に飲まれた。


ブラックファイター!&エレメント!

ミックス!

ダークサイエンティスト!ブラック!


そこに立っていたのは昨夜、素科が変身した英雄が黒くなったかのような姿をした怪人だった。手には実験が失敗したときのような黒い個体が剣の形に繋がっている。


 「あれがエレメト集団だよ」

 「さあ、その猫をよこせ」

 「エレメト集団に俺を渡すと宇宙が滅ぶよ」

 「宇宙⁉︎阻止するしかないじゃん」

 「そういうこと」

 (でもあのビンどこだ?)

 「渡さないのなら力づくで奪うまで」

 「待って、ちょっと今は戦えなくて…」


そのとき、素科の持っていた写真が輝きだした。そしてたちまちそれは1つの瓶となった。


 「これって…昨日の!」

 「それはまさか!エレメントクラッシャー⁉︎」

 「エレメント…?」

 「くそ!一旦退散だ!」

 「え!?ちょ!」

 「待て、やつとは戦わない方がいい。」

 「なんで?勝てそうなのに」

 「詳しくはあ、と、で」

 「今教えろよ」

 「ねこちゃーん!」

 「ゲッ!なんで今…」

 「行くよー!」

 「ウニャ」

 「なんだったんだ…」

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