第14話 ファンの告白大作戦!
黒焦げの研究所。かつて火が燃え盛った森。まだ森としての原型は残しているが、それもほんの一部の話。そんな場所に、一人の女性がやってきた。
「ねえ、フィーバット。
本当にこれで、私たちは世界の支配者になれるのよね?」
「ああ、間違いないさ。ヤツの…『バーフィル』の腕さえ、手に入れば…」
「その、バーフィルってなんなの?」
「バーフィルか…超簡単に言うと、
AIすらも勝てるキャラはいない。と、言った化け物キャラだ。」
「そんなキャラ、いくらでも…」
「いいや、こいつは違う。
次元移動、無概念操作、物語の決着をすでに決める力…など、山ほど能力あるんだ」
女は不思議そうに言った。
「じゃあ、なんで手が…?」
「良い質問だ。
かつて、バーフィルと戦った『英雄』がいた。
何人いたかは不明だが、そいつらがバーフィルの体をそれぞれ、分けたんだ。」
「バーフィルにはあんな力があるのに?」
「ああ。
しかし、バーフィルを分ける途中に、バーフィルによって全ての記憶を消され、変身アイテム、友達、など、全てを失って一から人生をやりなおさせたんだ」
「じゃあ…英雄達はもういないってこと?」
「そうとは限らない。
英雄は、別々の『宇宙』に飛ばされた。
だが、大量の英雄だ。一人や二人、もう一度変身アイテムを見つけていてもおかしくないさ」
「へぇ…」
「あと…自分で使ってた変身アイテムを作ったやつとかもいたりするじゃないのか?」
「もしかしたら、同じ宇宙に飛ばされたやつもいたりしてな…」
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「うーん、やはり最初のデートは定食屋さんか…?」
「最初に定食屋さんはやばいぞ!」
「そうなのか?」
「定食屋さんだと、『お前に使うお金はあんまりない!』みたいに思われたり思われなかったりするから…」
「一瞬だけ魂魄が頭に…」
「切れぬものなどか…」
「じゃあ初デートはどこが良いんですか!?」
そもそもお前付き合ってもないだろ。
「そりゃあ…
水族館とか…?」
「お前の好みだろ!」
「そりゃあ多少、個人の好みは入ってくるけどさ…!」
その時、ドアが少し開いた。と、いうことは…!?
「あの…えと…
デ、デート?の話、聞こえて…」
「あなたの初めて行きたいデートスポットはどこですか?」
おい。ド直球すぎるぞ。
「え?あえ?えと…え?」
「ちょ、落ち着いてください。こいつは俺が後でしっかりやっておきますから…!」
「ほら…行くぞ!」
「分からない時は聞けと教わらなかったのかー!」
ズリズリズリズリー
素科に引っ張られながらファンは、表に出された。チャンチャン!
赤と黒と白が入り混じった見た目のドラゴンのビンがあった。そのビンには、腕の形が彫られている。