第12話 黄金のユヌ
ファンが手に取ったビンは、金色のビンだった。
「おお!輝かしいビンだぁー!
これを早く素科の元に届けなくては!」
ファンは急いで素科のいる場所へ向かった。
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「どうした?考えている暇なんてお前には無い」
ホログラムは鎌を素科に当てた。だが、素科はギリギリ踏みとどまった。
「きっと…ファンが何かしてくれているはずだ…
俺はそれまで耐える…」
「無理だ」
ヒッサツ!セレン•ホログラム!
バーチクチク!バーチクチク!
ホログラムは煙を素科に当て、身動きをとれなくした。
「終わりだ」
ホログラムは高く飛び上がり、煙が鎌に当たった。
鎌のスピードが上がったところで、ユヌを切り裂いた。
「ぐあぁぁぁ‼︎!」
素科はギリギリ変身解除で済んだ。
「はぁ、はぁ…
こいつ…強い…」
「次こそ仕留める」
ヒッサツ!セレン•ホログラム!
バーチクチク!バーチクチク!
「待てーい!」
「雑魚じゃないか…
煙、やれ」
煙は「分かった」と言ったように動いた。
「素科、これを使いたまえ!」
「これは…金色のビン…?」
「金色のビンだと…?
あいつらが…?」
「変身!」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴールデン!
ギラギラ輝くゴールデン!
全てがギラギラゴールデン!
ゴ ゴ ゴ ゴールデン!黄金のAu(英雄)!
「くそ…光が強すぎて攻撃が…」
「行くぜ!」
素科が走った場所が次々と金に置き換わっている。
「光れ!」
素科がそういうと、金たちがホログラムに向かって一斉に光を当びせた。
「今だ、素科!」
エレメント!ヒッサツ!
ゴールド!
「ゴールド•スマッシュ!」
素科がホログラムに向かって重いパンチを与えた。
「ぐはぁっ………」
さらに、ホログラムの鎌も壊れた。
「形勢逆転だ」
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ファンは、煙と戦っている。
「煙くん、君は気体だから攻撃が効かない。
だったら…」
「これで終わりだ!」
サンタイヒッサツ!
ブッシツノサンタイ!
キタイキック!
「とりゃぁぁ!」
「気体で倒せばいいのだ!」
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「お前の負けだ。ホログラム」
「お前達は本当に馬鹿だな」
ホログラムが指を鳴らすと、崖の上から巨大な岩が落ちかけていた。
「チェックメイトだ」
「上から…フィーバットが押している!」
フィーバットが何かを言いながら、岩を落とした。
「時間を稼がれていたのは、こっちだったのですか…」
ドォォォォォン‼︎!
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素科達が落ちきたところに、通りかかった一人の女性が来た。
「岩の下に人がいる!
大丈夫ですか⁉︎」
「これって…科元さん…?」