第九十二話「蜩?繧後↑蟄伜惠」
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その存在はこの世界の人間が言う「暗黒大陸」で生まれた。
「キュ?」
その存在は元々最弱と呼ばれるスライムであった。
この世界の人間が住む大陸の中でさえ最弱であるため、さまざまな強者が集う暗黒大陸で生き延びることができるわけがなかった。
しかし、そのスライムは生き残り続けた。
それはなぜか。簡単な話だ。そのスライムには守護者がいた。
「ガァ」
「灼熱龍」という守護者が。
スライムを守っていた灼熱龍は普通の火龍から特別な進化をしただけあって暗黒大陸を生き残るほどの実力を持っていた。
しかし、そんな灼熱龍にも限界があった。
長年争っていた氷結龍に敗れてしまった結果、灼熱龍は倒れた。
守られっきりだったスライムは庇護者を失ったことで暗黒大陸の魔物にやられ、そこで終わるはずだった。
しかし、そうはならなかった。
そのスライムにはあるスキルがあった。
『吸収』
死体からその魔物を倒した時に手に入る経験値を手に入れることができるというスライムなら必ず持っているスキル。
だが、灼熱龍の経験値を吸収したとしても普通に進化するだけでこのスライムはどこかでやられていただろう。
ではなぜそうならなかったか。
元々、この世界では魔物は感情を一定程度しか持たないようになっている。
ある一定のラインを超えると「大罪」か「美徳」が派遣され、肉体はそちらに制御されてしまう。
しかし、このスライムの持った感情は複雑であった。
怒り、悲しみ、後悔....さまざまな感情を持ったままスライムは進化した。
「繧ュ繝」
そうしてこの存在は生まれた。スライムが持った感情にこの世界のシステムが追いつかなかったのだ。
つまり、結局一番の元凶は世界の管理者ということになる。
しかし管理者を倒せばこの世界は崩壊してしまう。
結局のところこのバグを倒さなければどうしようもならないのだ。
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