第七十二話「始業式」
ランデル・オスカーと名乗った男はこちらに向かって話しかけてくる。
「ふっふっふ、私に恐れ慄くがいい。」
「は、はぁ。」
(う〜ん、どう返せばいいんだ?これは。)
そんなことを考えていると、カーラがしゃべり出した。
「兄上、そんなことをしなくとも兄上はすごいのですから、別にそこまでしなくてもいいと思いますよ。」
「む、そうか?ならいい。とにかくカーラの護衛、私の兄は最近行動がおかしいし、カーラに何かあったら大問題だ。皇族の護衛としてしっかりするのだぞ。」
「では、さらばだ!」
そう言ってランデルは護衛と一緒に講堂へ向かっていった。
ランデルが去ったあと、カーラがこちらに向けて喋る。
「言動が偉そうなのが玉に瑕ですが基本的にランデル兄上はいい人です。頼みますから手を出したりしないでくださいね?」
「あぁ流石にそんなことはしない。行動からして悪いやつでもなさそうだしな。」
「では、今度こそ行きますよ。」
そうカーラが言い二人は講堂へ向かっていった。
◇ ◇ ◇ ◇
カーラが豪奢な椅子に座り、竜斗がその隣に立つ。
そして、そこからしばらく経ったあと始業式が開始された。
まず、壇上に一人の男が出てくる。
「みなさん、ごきげんよう。私はケトラー・カルバン。ここの学園長と帝国の魔法師団長を兼任させてもらっている。さて、まずは新入生諸君、慣れない場所に来て緊張していることだろう。だが安心してほしい、この学園は実力主義、貴族も平民も関係なく競える場だ。安心して励むといい。そして、在学生たち、君たちには新しい活動が待っている。別れもあれば出会いもあるだろう。……..」
(長いな。)
竜斗は退屈であくびが出そうになったが流石に無礼であることは理解しているため、黙ってその場で立っていた。
「最後に、新入生へ。我々は君たちを歓迎している。」
最後にそう言い、学園長は壇上を降りていった。
(これがまだ続くのか。まぁ面白いことが起きるかもしれないし、聞いておくか。)
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