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ノイワット、独り占めする。

会場に戻ってアデラともう一曲踊った。

当初の目的連続3曲は達成!満足さ!休憩挟んだのはノーカンだ!

有象無象をにらみつつ、兄上にアデラを託してしばし今後のことを考えていた。


そこへ話しかけられた。というかボディータックルされた。


「ノイワット様!こんばんわ!わたくしも本日から大人の仲間入りよ!」


頭に響くキャンキャン声で腕にしがみついてくる。

押し戻すと、ドレスを見せるようにくるりと回転した。

なにか期待する目でこちらを見上げるが、何を期待しているのか分からない。


「あー、仲間入りできたならよかったな。それでは。」

こいつの言う大人のお仲間には近づかないようにしよう。アデラにも伝えよう。


「えー、わたくしにダンスを申し込んで下さらないの?」


アデラは今日何時まで居るかな。帰りもアル兄達と帰るよな。

くそ。あの辺りの男ども!アデラを見んな。


「ねえったら、女性のわたしに言わせるなんてひどいですわ。」


うっわ、アデラが微笑んでいる!やっぱオッサンは隠居しろ。


「もう!ノイワット様!!聞いていらっしゃるの?」


「は?あんた何様だ?」 俺のアデラ鑑賞タイムを邪魔すんな。


「まぁ!そんな他人行儀な!わたくしと一緒に居るのに他の方を見ているなんて失礼ですわよ?!」


このキャンキャン娘のせいで少なからず注目されている。


「他人だから、他人だろう。勝手に俺の名前を呼ぶな。俺の婚約者だけだ。」


「ホントにつれないお方。ご家族に紹介していただけるとずっと待っておりましたのに。」


そこへ髭を蓄えた細身の紳士が割り込んできた。


「君、その女性とどの様な関係なのか知らないが、君の不義理がもとであるなら責任を取るべきだろう。」


「そうですわ!責任をとってくださいまし!」


「何の責任だ。」


「しらばっくれるのは見苦しいぞ。」


紳士は眉を顰める。


「ならば貴様が責任を取れ。」


「な!貴様呼ばわりされる覚えはないぞ。おぬしがそこな令嬢に責任があるのだろうが!」


「だから何の責任だよ。貴様と同じ、今初めて会ったぞ。」


「は?」


「ひどい!あの時はキャロラインとしか名乗っていなかったからって、忘れたの?」


令嬢の言葉を聞いて紳士は再び俺へ冷たい視線を投げた。


「しらないな。    。。。あ、あの時のか。」


「君、やはり覚えがあるのではないか!ここは紳士らしく、、、」


「は?おっさん正気か?10歳の俺が一度会っただけで何の責任を負わされんだよ。

つーか責任って何やらかしたんだ?借金か?親兄弟からきらわれてんのか?きいてくれるやつ居ないのか?」


「は?」


「は?」


「いつ会ったって?」


「俺が10歳のとき、バッタを見せたら、奇声を上げて走り去ったサルだな。この女。」


「こ、この、この女って何よ!キャロライン・ギャンデューラよ!男爵令嬢なんだから!

 もっと敬いなさいよ!言葉遣いが下品なのよ!もっと上品にって言われなかった!!?」


「・・・・」


「もはやサル。聞き苦しいからしゃべんな。」


「あぁ。エッセンデル卿、すまない。貴殿のことを誤解していた様だ。

貴殿に責任はない。しかしオッサン呼ばわりはいただけない。今後もやめてくれ。」


「あ?あぁ、誤解が解けたならいい。貴殿?といえばよいのか?」


紳士はニッコリとして場を離れていった。

しばらくキャロライン嬢がまとわりついていたが、家族と思われる男性に引きずられるようにして退場していった。


キャンキャンザルの退場にホッとしたところでアデラのダンスが終わった。

あぁ、俺を探してくれている。

目が合うといつも通り微笑んでくれた。

もしかして駆け寄ってくれるのか?


うれしさに緩慢な歩みになっていた。

視界の端からアデラに突進していく女が見えた。

かばいたくても間に合わず、女がぶつかってアデラのドレスへジュースがぶちまけられた。

次から次へと何なんだ。

ホンットなんなんだ。


許さん。


ネル兄もアデラも命は大切にというから、命くらいは置いておいてやる。

カッカとしていたら、アデラが「練習してから」とか!「なしにして下さいませね。」とか!


なにその俺を見上げるまなざしは。俺だけを見て。他はどうでもいい。

「沢山踊りましたわ?」何ソレ!もう我慢が効かない。

のどがカラカラだ。渇いてしょうがない。

兄上にあとは丸投げだ!


俺は、、、俺は、、、アデラを独り占めする!

俺が作ったドレスに俺が着替えさせて俺が髪をすいて俺が飾り付ける。

それでいいんだ。

アデラは俺だけを見ていてくれ。


俺だけのアデラ。



****

その後、アデラ女神説が浸透した。

ぶっ飛んだノイワットを押さえられるのはアデラだけ!

と甘えて突撃した重鎮が、アデラもぶっ飛んでたとぶっ飛んだ。

比較の問題というか、突き詰めないアデラのがマシに見えるってだけで。

ホントはアデラの方がヤバいのだけれども。。。。ヒュードロドロ

*****

終わりに。

ここまで読んでくださった方!ありがとうございます!

もうちょっとサイコパスなエピソードを入れたいような?

いやもう既にだいぶん引かれているのでわ?自粛した方がよいよ?

とフラフラして難波して投げ出されて這々の体で漂着いたしました。

何気なしにはじめたのが思わぬ分量になったので、投稿してみようかという

浮かれた気持ちです。。。ドキドキ

「どの辺がサイコだよ!」とか「いや、書きすぎじゃん?18設定しないん?」とか

ご感想賜りましたら嬉しいです。

よろしくお願いいたします。

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