廃坑
9話
朝ご飯を終えて、冒険者ギルドへ行き、廃坑の依頼を受ける。
異空間収納に食事類を保存して、魔物避けの消耗アイテムを購入して、いざ廃坑へ。
1日歩き、草原地帯を抜けて、荒野を進む。
出てくるモンスターは、スライムから、荒野ハイエナに時々上空から襲ってくる荒野ワシに変わる。
荒野ハイエナは倒せるが、荒野ワシは、うざいだけで中々倒せない。
経験値もおいしくはない。
気を張りながらの、進み。
それでも、夜にはレベルが1上がった。
俺は、食事をして、睡眠質向上LV1のスキルをとる。
夜は、魔物避けを使っても、4回の奇襲を受けるた。
もちろん、全て撃退した。
ちなみに、荒野ハイエナの強さは、俺のの体感で、ゴブリンくらいの強さだった。
管制人格さんのシールドがあるので、安全に対処出来るレベルだ。
荒野といえば、星がとてもきれいだった。
星座は、地球のものと違うようだった。
虫の声1つ聞こえない荒野は何か物寂しく、すぐに横になって寝ることにしていた。
夜の襲撃。
シールドに噛みついている荒野ハイエナを見て起きるのは、本当に心臓に悪い。
寝ぼけて苛つきながら倒す荒野ハイエナに、慈悲は必要ないだろう。
2日目も荒野を進む。
荒野ハイエナの頭の良い個体が、後ろをついてくる。
かなり、ストレスだ。
夜、やはり、5回襲われる。
撃退に慣れた。
3日目低い山が見えてくる。
恐らく、廃坑がある山だろう。
歩いていく。
夜になってしまう。
3日目では、着かなかったようだ。
奇襲を受け、撃退。
4日目。
廃坑に着いた。
廃坑は大きな口を開け、俺のことを取り込もうとしているようだった。
昼でも中は真っ暗だった。
レベルは、1上がっていた。
色々考えて、採掘LV1を取る。
多分、空間把握と合わせれば、鉱物の採掘が出来るはずだ。
と、その前に、俺は、空間把握で、中の様子を確認する。
ゴブリンの群れ約300。
洞窟オオアリの巣に約1200体。
鉱物ゴーレム150体。
レイス系ゴースト種100体。
たくさん反応があった。
『攻撃しますか?』
もちろん。
空間把握しての、座標的な魔法の使い方。
ゴブリンを毒魔法で一網打尽にし、洞窟オオアリを一匹残らず、毒まみれにし、レイス系モンスターを浄化する。
一回50体ずつ倒し、夜を迎えるころには、200体倒した。
夜も休みつつ、洞窟のモンスター掃除に励む。
朝には、さらに400体のモンスターの死体が、異空間収納に入った。
次の日、その次の日もモンスターを倒した。
レベルは、11上がった。
地質調査LV1、無属性基礎(空間指定)LV1、衝撃魔法低級(衝撃)LV3、異空間収納LV5→LV9、アイテム回収LV2→LV3、採掘LV1→LV2をとる。
衝撃は、水属性と無属性の派生で、空間指定を敵の内部に設定すれば、内側から攻撃出来る魔法だ。
管制人格さんいわく、動いているものの空間指定は難しいのだが、動きの遅い鉱物ゴーレム相手にはかなり有効。
鉱物ゴーレムの魔石を直接攻撃することが出来るのだそうだ。
モンスターは、魔石を砕かれると死ぬ。
それは、鉱物ゴーレムも一緒なのだ。
そして、鉱物ゴーレムは、魔石より、鉱物の体の方が、貴重なので、魔石を砕いて体を持ち帰った方がいいのだという。
鉱物ゴーレム163体を倒す。
レベルがさらに1上がる。
スキルポイント残りは1になる。
空間把握を薄く伸ばして、全体まで把握する。
多分、攻略できたのは、15%くらいだ。
廃坑の奥には、もっと手強いモンスターもいそうだ。
5日目の昼。
街で買って温かいままの、串焼きを食べながら、考える。
そもそも、簡単にクリアできる依頼なら、塩漬け依頼になってないよな。
俺は、依頼達成であるモンスターの掃討をあきらめた。
午後は、準備してきた採掘だ。
俺は、空間把握と地質調査で、壁の中を鑑定して、手当たり次第、鉱石を回収した。
色々珍しそうなものを手当たり次第だ。
その結果、道が崩れた。
俺は、瓦礫をそのままに明日帰ることにした。
異空間収納に空きがあれば、瓦礫を回収できたが、今回はしょうがないだろう。
夜しっかり寝て、しっかりモンスターの夜襲も受け、撃退しつつ、6日目。
街に帰る。
荒野を進む。
7日目。
荒野を進む。
8日目。
荒野を進む。
夕方に見慣れた草原に入る。
9日目。
お昼ごろ、街に帰ってきた。
疲れた。
とりあえず、浄化。
銀の狼亭に行く。
「おう、いらっしゃい。どうだった?」
「依頼は失敗だろうな。でも、成果はあった。」
「そうか。そりゃあ、良かったな。何泊、泊まる?」
「とりあえず、3泊頼む。」
大将に料金を渡すと部屋に行き、寝た。
下の階の騒がしくも懐かしい喧騒で、起きる。
もう夜だ。
浄化で、すっきりして、俺も下の階に行く。
給仕の少女が水を持ってきてくれた。
ヘアピンをつけてくれている。
なんか、恥ずかしいがうれしい。
にこりとこっちに笑顔をくれた。
今日の食事は、ワイルドボアのステーキと野菜スープと薬草パン。
定番メニューだ。
俺には、赤ワインもついている。
久しぶりの宿のご飯は最高に美味しかった。
ご飯を食べて、再び寝ようとしたが、寝られず、追加で、酒とつまみを注文する。
ビールと森オオカミの燻製肉だ。
1人で、ちびちびやった。
酒で眠くなった辺りで、トイレを済ませ、寝た。
ベッドは本当に幸せだった。