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異世界転移して冒険をする話  作者: エナジードリンクが好き
8/11

プレゼント

8話


冒険者ギルドにゴブリンの素材を持ち込もうとしたら、その数なら直接、錬金術ギルドに持っていって欲しいと言われた。


俺は、いったん疲れたので、宿に戻る。

浄化をしてから、宿に入るのを忘れずに…。

帰って来ると、席について、ぐだっとする。


『精神力もかなり疲弊してますから、私はいったん眠っておきます。』

了解…。


「大将。朝飯とお酒ちょうだい…。」


「おうよ。心配いらなかったみたいだな。」


「いや、かなりきつかった。」


「そうかい。」


ポテトサラダに、ベーコンに、少しいい赤ワインに、薬草パンだった。


「大将!相変わらず、美味いぜ!」


「なんだ、お前。酔っ払ってんのか。鍵かけ忘れないで、しっかり寝ろよ。」


給仕の少女が心配そうにこっちを見ていた。

俺は、酔い心地のまま、しっかり歩いて、部屋に向かった。

鍵をかけて寝る。

布団が気持ちいい。


起きたのは、夕方だった。


「やばい。錬金術ギルドに行かないと…。」


ギリギリセーフみたいだ。


しばらくして、番号札で呼ばれる。


「ゴブリン79体ですね。解体済みで間違いありませんか?」


「はい。」


「では、奥へどうぞ。」


大きい机のある部屋に案内される。

「まず、骨と魔石をお願いします。」


出す。

お姉さんが異空間収納で、回収する。


「次に肉をお願いします。」


出す。

お姉さんが異空間収納で、回収する。


「次は臓器ですね。血抜きして、乾燥させて出せますか?」


「大丈夫だと思います。」


出す。

お姉さんが異空間収納で、回収する。


「最後血液は、これらの瓶の中に小分けして入れて下さい。」


栓のついた瓶だ。

1度、瓶を全て異空間収納に回収して血液を入れて出す。

お姉さんが異空間収納で、回収する。



「では、買い取りは小金貨24枚でいかがですか?」


「それで十分です。」

かなり稼いでしまったようだ。

お金は、振り込んでおいてくれるそうなので、23枚は振込で、1枚は手元に残した。

錬金術ギルドを後にして、低級魔力ポーションを買う。

今日も、夜のゴブリン退治だ。


宿に戻る。

食事。

胃にしっかり詰め込む。

はあ、思ったより、精神的にきているのかもしれない。

ワイルドボアのステーキ。



西門を抜けて、湖を目指す。

やりたくない…。

あんまり、血生臭いのは嫌いなんだよなあ。

『頑張ってください。』


…気合を入れて朝まで頑張った。

ゴブリン69体。


レベルは3上がった。


もういい。

もう、ゴブリンは見たくない。

それから、ふらふらと錬金術ギルドへ行き、解体したゴブリンを売って、小金貨21枚もらい、宿に帰った。


食事をもらう。

サラダとソーセージと薬草パンとビール。

ビールが効いた。

俺は、部屋にたどり着くと寝た。


起きた時には、すでに夜だった。

浄化してから、食堂へ降りる。

ご飯を食べて、部屋に戻った。

そう言えば、給仕の少女にアクセサリー作ってあげるって言ってたっけ。

そんなことを思い出す。


スキルポイントは残り4。

錬金術基礎(錬金術の感覚理解)LV1。

錬金術低級(アイテム作成)LV1。

金属加工LV1。

魔法付与LV1。

せっかくだから、いいのを作ってあげよう。



朝、朝食をもらう。

「おう、マシな表情になったな。」


「ちょっと、疲れちゃってたみたいだ。」


「宿泊の延長はどうする?」


「一旦いいや。」


「なんだ、遠出するのか?」


「廃坑が3日くらい歩いたところにあるって聞いた。」


「あそこか。あそこは、不人気なんだよな。埃っぽいし、暗いし、危険だし。」


「まあ、なんとかやってみるよ。」


「そうか。…帰ってきたら、また、顔、出せよ。」


「わかった。」



俺は、給仕の少女へのプレゼントのアクセサリーを作るため、材料を買いに行く。

銀に、スライム魔石、少量のミスリルでいい。

材料は全部で銀貨3枚ほど。

あまり高すぎて、重くとられても申し訳ないので、これくらいでいいだろう。


異空間収納に材料を確認。

管制人格さんに細かい調整をしてもらい、花のヘアピンを作る。

まずは、魔石と銀とミスリルを溶かして、形を変える。

魔法付与で、浄化の魔法をのせておく。


魔法付与LV1 では、元の魔法の10分の1ほどしか、再現できないらしい。

俺の浄化はLV3 なので、LV0.3くらいの浄化が付与される。

まあ、お守りくらいにはなるだろう。


午後になり、食堂に降りていく。

給仕の少女が、こっちの様子を伺うようにちらちら見ている。

多分、しばらく、街を離れることを聞いたのだろう。

俺は軽く手を振り、少女に近づく。

なんか、ドキドキするな。

異空間収納から、さっき作った花のヘアピンを渡す。


「これ、プレゼント。作ったやつ。一応、少しの浄化の魔法が付与されてるから。」


「…ありがとう。」

少女は、受け取ってくれた。

そして、店の奥に行ってつけてきて、髪を整えて見せてくれた。


「…似合う?」


「いい感じ!」


「おい、人の娘を親の前で口説いてんじゃねーよ。」

大将は呆れたように言った。


俺と少女は気まずげにそれぞれ、その場を後にした。

その日の夕飯が少し辛口だったのは気のせいだろう。

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