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異世界転移して冒険をする話  作者: エナジードリンクが好き
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下水路の依頼

次の日の朝食は、ソーセージと薬草パンとレタスサラダ。

俺は、ゆっくり味わって食べた。

「今日も、遅い出だな。いいのか?」


「今日は不人気依頼取るからいいんだよ。」


「何やるつもりだ?」


「下水路の浄化。」


「…本気か?」


「一応、やり方は考えてる。臭いのはきついからな。」


「うーん。わかってるならいいが、臭いままうち来ても店入れないからな。」


「わかってるよ。」



朝の8時。

冒険者ギルドの中もある程度、落ち着いたころ、俺は、Fランクの下水路の浄化依頼を受けた。


もはや顔なじみの受付のおっさんは、俺を見て、かなり引いていた。


「お前、本気でこれ受けるのか?」


「一応やり方は考えてます。」


「うーん。まあ、いいか。失敗しても違約金取らないでやるから、やれるだけ頼むわ。」


「了解です。」



ってわけだけど、行けそう?

『行けなくはないですが、街の地下全体となるとかなり広いので、難しいと思いますよ。』


出来る限りやろう。


『わかりました。街の下水路の出入り口は全部で48箇所あります。それを上手く空間把握で、外から浄化しようってことですよね?』


そうです。


『とりあえずやってみます。倒れそうだったら行って下さい。』


下水路のマッピングが始まる。

そして、空間把握に気配察知。

鑑定。


スケルトン、レイス、ダストスライム

レイスホール、レイス、群れナメクジ、スケルトン。


とりあえず、浄化!

浄化!

浄化!

倒せる奴を倒す。

レベルが2上がった。

ダストスライムと群れナメクジは浄化が効いていないようだった。

アイテムはしっかり回収する。


『レベルが2上がったので、消滅魔法低級(消滅の霧)を取って下さい。LV2でお願いします。』


消滅は多分、光と闇の派生だろう。

なんか、かなり危なそうだけど大丈夫か?


『この属性で倒すと魔石もなんにもドロップしなくなるんですよ。でも、ダストスライムも群れナメクジもろくなもん落とさないんでいいんですよ。』


ちなみに何ドロップするの?


『ダストスライムは、ただ臭いだけのダストスライムゼリーで、群れナメクジは、ナメクジエキスを落とすみたいです。どちらもこちらの世界での気持ち悪い代名詞みたいなものなので、気にせずやって下さい。』


消滅の霧!


ダストスライムと群れナメクジを倒した。レベルが1上がる。


これで、俺もレベル20だ。

下水路の入口から大通りに戻り、宿屋に戻る。

浄化してから、宿屋へ。


「お、帰ったか。どうだった?」


「手応えはあった。でも、疲れた。汚れないやり方だから、店には迷惑かからないと思うぞ。」


「そうか。まあいいけどよ。無茶して失敗すんなよ。浄化しっかりしてから帰ってこいよ。」


「ああ。わかった。ちょっと、休ませてくれ。」


「おう。ほら、鍵。」



昼前に起きて、別の入口へ向かう。

空間把握LV4 まで上げて、魔力は55まで上がった。


レイス、レイス、スケルトン、群れナメクジ、スケルトン、ビッグダストスライム、ダストスライム。


ビッグダストスライムは、消滅の霧3回必要だった。


もうここまで来たら作業だ。

俺は、今日だけで、合計4箇所回った。

レベルも27まで上がり、空間把握をLV10 、異空間収納をLV3に上げた。

精神力115、魔力61に調整。


もう今日はこれでいい。

宿に帰って、美味い飯を食って寝よう。

その前に浄化。

浄化。

浄化。

ちなみに、魔石類は全部売った。

下水で拾ったのをずっと持っていたくもないからだ。

それに伴い、最初から持っていた闇の結晶も売った。

下水で拾ったものと一緒になっていた物を持っていたくないからだ。


『マスターは、意外に潔癖症みたいですね。』


だって、なんか嫌何だもの。


今日の夕飯は、ワイルドブルの昨日とは別の部位だった。

野菜スープは香辛料が効いていた。

薬草パンは変わらず、美味かった。

今日は違うワインを持ってきてくれた。

俺は、美味しく呑んで食べた。


そんな俺に声をかける獣人もちらほら現れ始める。


「お前、基人だろ?なんで、この店選んだんだ?」


「この店が一番良さそうだったからな。」


「変な奴だな、お前。でも気に入った。いい店だよな、ここ。見る目あるぜ。お前!そんで、お前、冒険者だろ?」


「ああ。一応。この前登録したばっかりだがな。」


「道理で装備もねーわけだよ。後衛か?」


「スカウトみたいなことは出来る。」


「へー罠見つけたりも出来る?」


出来る?

『まあ、空間把握して、鑑定を使えば出来なくもないですが…。』


「出来ると思うぞ。」


「そうか、今度ダンジョン行く時、声かけてもいいか?」


「いや、お前が良くても他の仲間が嫌がるだろ?俺、基人だぞ。」


「それもそうか!まあ、機会あったら頼むわ!」


そんな感じだ。

ひとしきり話すと他の奴も話しかけてくる。

「お前、今日、下水道いただろ?」


「臭うか?」


「いや、臭わんけど…。たまたま、見かけたんだよ。あの依頼受けたのか?」


「ああ。」


「本気かよ。まあ、がんばれよ!」


「おうよ。」


冒険者仲間は、随分おしゃべりが好きらしい。


さて、明日は、朝から頑張ろう!


うーん。


『どうしました?マスター。』


いや、こうして、馴染んでいる自分が不思議でな。

こっちの人間がそうなのか、獣人たちがそうなのかわからないが、こう、すごく距離感近くてびっくりしてる。


『まあ、時間はたくさんありますから慣れていきましょう。』

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