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パチンコ必勝法への一考察

 さて、その後、パチンコ必勝法が、一大ブームになる。



 一つ目は、『俺は、パチンコでベンツを買った』と自称する、「ベンツ小林」が出現して来た事だ。写真週刊誌『フライデー』に、ベンツに乗っている写真が載っていたのを見た事があったと記憶している。



 ベンツは、今でも、高級車の代名詞であり、この話がホントなら、パチンコで外車が買えるほど儲かる事になるのである。これは、絶対、この本を買って研究しなければと思ったものだ。



 次に、『俺はパチンコでマンションを買った』との本を出した、「マンション久保田」の出現である。この「マンション久保田」は、テレビの「笑っていいとも」の最初に出て来る「いいとも青年隊」の一人で、テレビ出演だけで飯が喰えないので、仕事の合間に、パチンコで稼いでいたとか……。

 


 マンションも買ったとは言うが、実は、頭金を出しただけなのだがねえ。



 しかし、最も、驚いたのは、パチプロ軍団の「梁山泊」が、全国のパチンコ店の制覇に動き出した事だ。これは、日本中で大問題になり、テレビや、新聞、週刊誌は勿論、Vシネマでの映画にまでなったのである。



 私は、この確か『実録:梁山泊』(?)だったかを見たのだが、プロのパチンカーになるために、主人公(梁山泊の頭)が、サラリーマンと決別すべく、ワイシャツのネクタイを道路に放り投げる場面を今でも、鮮明に、覚えている。



 このパチプロ軍団の「梁山泊」が狙ったのは、「春一番(西陣)」と言う機種で、パチンコ台のランプ等が、独特なサインを出すため、それに合わせて、パチンコを打つと言うものであったが、「パチンコ攻略雑誌」にも、それらしき記事は載っていたものの、素人では、その攻略法は、非常に難解で簡単には使えなかった筈だ。



 さて、「春一番」とは、大当り確率1/235、大当り出玉約2300個の、液晶を搭載した現金機デジパチだったらしい。



 4つのモードが存在していたと言う。大当り確率は、3つの通常モードでは1/235、1つの天国モードでは1/8となっていたと言う。



 ネット上でも、今では存在しない「春一番」の攻略法が、数多く載っている。ユーチューブの動画で見る事も可能だ。



 さて、この「春一番」は、パチンコをしている人間には、知らない者はいなかった筈だが、攻略法を使いこなすために、Vシネマ上では、「梁山泊」の仲間連中が、ホテルの一室を借り切って、猛練習をしていたのを見て、中々、これは素人では不可能に近いものだなあ……と、思ったものだ。



 その他にも、攻略法があったのは、3回権利確定物の「キューティ・ハニー」、超爆裂機の「ソルジャー」等等があった。共に、最終ランウドで、最後の1個をワザと入れないか、完全にパンクさせる(一発も玉を入れない)事で、次の大当たりが確定するのである。



 しかし、この両機とも、攻略法が知られるや、店側では、即、撤去、又は、パチンコ台のロムを交換。その攻略法の恩恵に預かれた人は、多分少ないであろう。「ソルジャー」等の超爆裂機は、わずか、1週間しかその攻略法は使えなかったと聞いている。



 で、ここで、次のような、疑問が生じるだろう?



 何故、かような攻略法が存在するパチンコ台が、市場に多く流通したかである。



 これについては、あるパチンコ攻略本に、その裏の事情が書いてあった。



 結局、大手のパチンコ台メーカーは、下請けや孫請けの、ソフト会社にパチンコ台のソフトを作ってもらうのだが、一番末端のプログラマーには、それほどの給与は当たらない。

 そこで、そのプログラマーが、ワザと攻略できる仕組みを、パチンコ台のロムに仕込んで置くのだと書いてあった。



 こうして、ワザと、バグ(虫食い)を仕込んで置き、「パチンコ攻略雑誌」「パチプロ軍団」に、高額で売りつけるのだと、その内情が書いてあったのだ。



 さて、百冊以上にも及ぶ「パチンコ攻略本」「攻略雑誌」を買い込んだ、この私は、では攻略法の恩恵に預かれたのだろうか?と、皆さんも、気になるところだろう?



 しかし、ハッキリ言わせてもらえば、雑誌や本になって、攻略法が一般人の耳に入る頃には、既に、店側で対策が取られてしまっていたのだ。つまり、一般人には、どうしようも出来なかったのだ。



 結局、私から言わせれば、その本代や雑誌代の回収は、全く出来なかった。それが、現実のサラリーマン・パチンカーの実態であったろう。



 しかし、間違い無く、「パチプロ軍団」や「パチンコ攻略法」は存在するのは、この私が、実際に、体験しているのである。



 職場の近くに、極普通のパチンコ店があった。現在のマルハンやダイナムのような、全国チェーンの店では無い。極、普通の店で、在日系の人が経営していた筈だった。



 たまたま、その日は、残業が無く、家に帰るのも手持ち無沙汰なので、その店に立ち寄った時だ。



 その当時、パチンコ・メーカーのSANKYOの台には、一切の、攻略法が無いと、本にも雑誌にも、書いてあった。



 当時、SANKYOの台には、保留玉連チャン(保留玉4個が消滅するまでに、次の大当たりが確定する台)で爆発的にヒットした、「フィーバー・パワフル・Ⅲ」と、ドラム回転式の「フィーバー・クイーンⅡ」が、その店に置いてあった。



 私は、「フィーバー・パワフル・Ⅲ」が、好きで、暇があれば打ちに行っていた。



 しかも私の部下に、最初は自動車のセールスマンをしていたが、車が売れないので、パチンコで飯を喰っていたと自称する者がおり、特に、フィーバー機は、いかに良く盤面のデジタルを回せるかが勝負であると言い、釘の開き具合を、手取り足取り教えてくれたものである。



 で、問題は、ある日、見た事も無い(常連では無いと言う事)3~4人の、いかにもプロらしき人物らが、その店に、夜の6時頃入ってきた。

 そして、絶対に攻略法が無いと言われていた、ドラム回転式の「フィーバー・クイーンⅡ」に座ると、いつもは、ドル箱2~3箱しか出ないのに、皆あっと言う間に、10箱以上、玉を叩き出した。



 腰を抜かしたのは、店長である。

「今日は、都合により、夜7時で閉店です!」と言って、急遽、店を閉めたのだ、



 その店は、常時、閉店は夜11時であったから、これは、異常事態である。

 プロの凄さと、攻略法の実力を、まざまざと見せつけられたのだ。



 さて、次回は、「CRエヴァンゲリオン」について、書いてみたいなあ……。 

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