表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩❲情景❳

万華鏡の夢跡

作者: 日浦海里

ふわりと浮かぶようにして

世界を俯瞰する

見上げれば、

突き抜けるような水色の海が広がり

大海には点々と白い島が浮かんでる


降り注ぐ輝きは

波間の揺らめきで弾けて

万華鏡のように砂地を照らす


ゆらりゆらりと

流れに身を委ね

紅、白、オレンジと

色鮮やかな

珊瑚の森を通り抜け


黒と白の大岩の陰

その向こうに立つ灰色の森

幾何学模様に区切られた

真四角になった空洞は

多くの命の護り木となり

波間の先のその向こう

遥か空まで届こうと

高く高くそびえ立つその尖端は

空を渡る命達の

ほんのひとときの憩いの場となり


水面のこちらとあちら側

世界を分かつ境界を越えて

命を宿すその様は

かつて聞いた生命の樹のよう、と

畏れ多さを感じてしまう



熱気は命に躍動を与え

その心ごと震わせ、奮わせる


数多の命が

世界に舞って

新たな季節の巡りを感じる


命が巡り巡るように

世界が巡り巡るように

時も巡り

輝く季節がやってくる

眺めた世界は揺らめいていて

夢見るように夢を見たのか

夢追い人の夢跡を見たのか




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 幻想的で美しい作品ですね。最初から最後まで煌めきに満ちた綺麗なフレーズで溢れていて、「万華鏡」の名を冠するに相応しいと思いました。
[良い点] 大空を大海に見立て、降り注ぐ陽光が地上を照らす様子を「万華鏡」と華麗に表現されていて、印象的でした。世界は万華鏡のように、くるくると巡っていく。季節も、命も、時も。詩のメッセージがとても伝…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ