ブラックチェーンカジノ②
立派な鉄の首輪を着けたケージェーカジノ支配人カーズがバタバタとやってきた。
「おい!これはどうなっているんだ!」
「こちらのお客様がモモンのテーブルでルーレットをしてましたが、あまりにも勝ちすぎて、モモンが気絶しました。」
黒服の男がカーズに説明している。
360億エルの36倍なら1兆2960億エル。もはや夢の世界だ。
「1兆……何だこれは!こんなになる前になぜ!俺に!言わなかった!」
ルーレット台の履歴をみたカーズは、周りの黒服達に怒鳴り散らしている。女性ディーラーのモモンさんは床に倒れ動かない。
「すみません。払い戻しって出来ますか?」
お金じゃなくても、裏カジノの奴隷達を貰えれば問題ないからな。
「すみません。上の者にすぐに話をつけますので。」
カーズがペコペコ頭を下げるが、全く心は込もっていない。
「そうだ!このチケットって使えますか?」
俺は裏カジノへのチケットを見せる。
「これは!VIP会員いやキャンディ様は、すでにVIP会員以上の稼ぎを出している。私の未來がかかっているのだ!ケージェー様いや、ケージェーの呪縛から逃れるにはこの方法しかない!」
「おい!お前達!さっさと用意しろ!キャンディ様をVIPルームへ案内するのだ!」
カーズが黒服に指示を出すと、金色のVIP会員カードが用意されていく。このカードとチケットがあれば裏カジノへ入る事が出来るのだ。VIP会員は、キャンディとアリスがVIP会員となった。他の人達は、賭け金額が少なかった為になれないみたいだ。
カーズが隣に近づき、こそこそと話す
「すみません。一つお願いがあります。」
「どうしました?」
「私は今ケージェー様の奴隷になってしまいました。先日のあなたのせいですけど、このままでは一生借金奴隷生活です。そこでキャンディ様に私を買って欲しいのです。」
う〜ん。正直いらないかな。
「そんな嫌そうな顔しないでください。キャンディ様が奴隷を集めているのは奴隷商人の噂になってます。そこで、裏カジノにいる奴隷をお金の変わりに交換してください。」
それが出来るならギャンブルをしなくて良いから楽だな。
「分かりました。」
「ありがとうございます。それでは裏の部屋へ案内いたします。」
カーズに連れられブラックチェーンカジノの地下室にある裏カジノへ案内された。
地下室への階段を降りると、四角い闘技場があり、見覚えのある人が立っていた。周囲の壁には牢屋になっており、様々な種族の人達が入れられていた。
「おやおや!これはこれは良い素材がやってきたよ。」
黒いスーツ姿の青髪のおじさんが嬉しそうにみてくる。いやガルを見ているのかな。
「奴は最後までキャンディと俺を競っていた奴だ。」
この人は、オークションにいた人か。それよりも、隣にいる白髪の男の人の方が気になるな。
「お前か。全くどうなってやがる。てめぇに負けたせいで俺は奴隷だよ!」
新品の鉄の首輪を着けたピークが睨んでくる。
奴隷になったのか。
「ケージェー様!こちらはキャンディ様一行です。カジノで1兆3000億エル以上の払い戻しをしてください。」
俺が1兆2960億エル。
アリスが133億2000万エル。
ガルが13億3200エル。
ダンバルが396億エル。
ジェットが3億6000万エル。
ジルが11億1100万エル。
こんな金額払えるのか?
「ハハハハハ!ケージェーよ!1兆だってよ1兆!これはてめぇも奴隷の仲間入りだな!」
ピークが笑いながら隣の男を指さしている。
ケージェーってケージェー商会の会頭の名前だったな。あれがSランク商会のトップか。
「うむ。1兆か。払えなくもないがただ払って終わりではつまらないな。一つゲームでもどうだ?」
ゲームだと?
いや。やりたくないな。
「ゲームだと?はっ!さてはお前、払えねぇからって適当言ってんじゃねぇのか?」
ジェットさんが唾を飛ばし叫んでいる。
なんだろう。チンピラみたいだな。
「ふっ。お前に言っているんじゃない。キャンディ。お前に言っているんだ。」
俺か?
ゲームって何をするんだろう?
「ゲームは奴隷VS奴隷のデスマッチだ。お互いの奴隷や仲間がルールを決めて戦うのだ。」
奴隷や仲間が戦うのか。ガル&ダンバルコンビならまず負けないだろうな。
ダンバルさんが笑顔になっているよ。頼もしいね。
「そこの白虎族は最高クラスの強さがあるだろ?キャンディに有利なゲームにしてやっているんだ。勝負しようじゃないか。」
ケージェーが笑顔で聞いてくる。
この勝負は負けることはないかな。
「わかった。だがあなたが負けたら、奴隷を貰うからな。」
「もちろんだ。ゲーム成立だな。ピーク!ルールを説明してやれ。」
「はいはい。わかったよ。ルールはVIP会員と奴隷がチームを組み3対3で戦うゲームだ。負けを認めるか、気絶又は死亡したらゲーム終了だ。」
うん?
「私は犯罪奴隷のエルフ族の男3人で行こうじゃないか。」
壁際の牢屋から、耳の長いエルフ族の男達が出されている。弓や剣を黒服から受け取り準備万端だ。
あれ?
ダンバルさんは奴隷じゃないから参加出来ないのかな?
「こちらはガルとダンバルさんで、」
「いやいや、そいつは奴隷じゃないだろ?ダメだぜ。」
ピークに否定されてしまった。ダンバルさんは出番が無くて無表情になってしまった。
それよりも。
あれ?ヤバくね。
ジェットさん達もダメなら、VIP会員の俺とアリス、奴隷のガルの3人しか残らないじゃないか!
「私たちなら大丈夫ですよ。キャンディ様、やっちゃいましょうね。」
アリスが笑顔で言うが、俺が大丈夫じゃないから。
「キャンディ大丈夫だ。俺が一人で倒してやる。だがエルフ族か。魔法は厄介だな。」
エルフ族の3人は好戦的では無さそうだが、奴隷の立場の為に戦わされているのかな。犯罪奴隷って言ったから何かしたんだろうな。
「メンバーは、俺とアリス、ガルの3人だ。」
「はいよ。報酬はどうするよ、ケージェー?」
「そうだね。私は白虎族を貰おうか。払い戻しは現金でも良いからね。」
1兆あるのか。Sランク商会って凄いな。
「俺はお前が持っている奴隷を貰おうか。」
「白虎族と釣り合うなら、奴隷50人ってとこか?」
「そうだな。私のケージェー商会にいる奴隷50人を好きに選んで良いぞ。」
「よし。ルール完了だな。この闘技場でデスマッチをする。準備してくれ。」
俺達3人とエルフ族3人が四角い闘技場に向かい合う。
「命令だ、降参するな、死ぬまで敵を攻撃しろ。」
ケージェーがエルフ達に命令すると、鉄の首輪が鈍く光る。
「それではゲーム開始!」
ピークの合図と共にエルフ達が弓と魔法で攻撃してきた。
ストックが無くなりました。
6月10日朝7時に次話投稿していきます。
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