キャンディ
今日、母さんが死んだ。
先月庭で倒れ、流行り病で今日亡くなった。父さんは幼い頃に亡くなっているから、家族は誰もいなくなった。
「キャンディ君、これからどうするんだい。家で一緒に暮らすか?」
近所で宿屋を営んでいるオッチャンが心配してくれるが、家族と過ごしたこの村にいると悲しくなってくる。
今はオッチャンの宿の食堂で今後の生活について話している。
いっそ旅人になって世界を見て回るかな。
父さんが残してくれたこの家を売って、冒険者か商人として旅費を稼げば生きていけるだろう。
「オッチャン、俺旅に出るよ。だから心配しないで。」
「キャンディ君、まだ12歳だろ。成人とはいえ一人旅をするには危険じゃないか。」
黒髪で身長150センチほどの見た目で、ほんわかした12歳の少年だ。成人となったが、まだまだ一人前とは言えない。村で畑を耕して生活していたので、世間知らずだと自分でも思う。
「俺は一人だ。もちろんオッチャンの事は好きだけど、これからの生活を考えると、世界を見たいと思うのが、男って生き物なんだと思う。父さんも冒険者として体験した、世界の話を聞かされて、夢でもあるからね。」
「そうか。なら何も言えないな。たまに帰ってこいよ。オッチャンだってキャンディ君が小さい頃から知ってるんだ。息子が旅立つ様な感覚だな。」
「ありがとうオッチャン。家を売りたいんだけどどうすれば良いいかな?」
「この村で家なんて売れないだろ。オッチャンが買ってやる。建物はしっかりしてるから、冒険者パーティー用の宿として使っていくよ。」
オッチャンが居てくれて良かった。
オッチャンが金貨5枚を持ってきて渡してくれた。
金貨5枚で500000エルだ。鉄貨1枚は1エル。銅貨1枚で10エル。銀貨1枚で1000エルになる。金貨1枚が10万エルだ。
家にあるお金を合わせると、65万エルになった。
「ありがとうオッチャン。明日には旅にでるから。今までありがとう」
俺は頭を下げる。オッチャンには、とても世話になった。
「礼なんて要らない。それより明日からジャムどうしようかな。宿で人気のジャムパンの味が下がっちまうな」
なんて言っているが大丈夫だろう。
「それじゃオッチャン俺行くよ。」
翌日、家の鍵をオッチャンに渡し、産まれ育った村から旅立った。
短編【ギルティー】のキャンディ・スイーツの少年編です。
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