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料理対決 VSオノフリオ 4

 そいつは、スパルタコの代理でやってきた遣いだった。

 直前まで談笑していた客たちがただならぬ様子にシーンとして注目する。

 男が店内を見渡した。


「いないのか⁉」


 レーナが厨房から出てきて名乗る。


「私がレーナです。何か御用ですか?」

「王室総料理長オノフリオからの伝令だ」

「王室総料理長オノフリオ?」


 嫌な予感が、レーナだけでなく、その場にいたカルロ王子とランベルトにも走る。


「姿勢を正して拝聴するように」

「はあ……」


 この素性の知れない男の命令を聞く義務はないが、無用なトラブルを避けるため、レーナは、不本意ながらも背筋を伸ばす。


「レーナ・タッソに王室総料理長オノフリオが料理対決を申し込む。明朝、中央広場の特設会場に体一つで来たれよ。もしも来なかったら、負けを認めたとする。以上」


 それを聞いていたカルロ王子は、初耳の話に驚いた。

 王室総料理長が、その肩書を使って一般人であるレーナに料理勝負を申し込むなど前代未聞。由々しき事態だ。


 カルロ王子は文句をつけた。


「これではまるで王室代表ではないか。どういうつもりだ」

「お前には関係ないことだ」


 カルロ王子の顔を知らなかった男は、躊躇なく体を思いっきり突き飛ばした。


「カルロ!」


 ランベルトがカルロ王子の体を受け止めて一緒に倒れた。ぶつかったテーブルや椅子が大音響とともに盛大に乱れ飛ぶ。


 男は、レーナの承諾を確かめることなく出て行った。


 王室関係者でありながらカルロ王子に対して言い逃れできない無礼を働いた男を、ランベルトは見過ごすことなどできない。騎士の血が騒ぐ。


「貴様! 待て!」

「お待ちください!」


 男に向けて剣を抜こうとしたランベルトを止めたのは、レーナだった。


 フランカもボニファーチョも全力でランベルトを止めにきた。


「店内で流血はやめてくれ!」

「騒ぎを起こすなら、出て行って!」


 カルロ王子とランベルトは、追い出されてしまった。


「なんということだ。我々が悪者扱いとは」


 二人は外で茫然とした。

 男はとっくに姿を消している。


「どういたしましょうか」

「一旦戻って、王に相談しよう」


 カルロ王子たちは、王室に戻って相談することにした。

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