その22
結局昼過ぎまで対戦ゲームとやらをやらされた。
腹時計がうるさく鳴るまでひたすらやらされた。
ただでさえ歩きすぎで足腰痛めてたというのに手まで痛くなるなんて……今日は散々だよ。
「こんな時間までありがとねー!また今度違うゲームで遊ぼうねっ」
「はあ………」
くっ、断れない雰囲気……!
また俺に手を痛めつけろと?
やり終えたゲーム機などを片付ける手伝いをしていると、学園長が俺に向けてる妙な視線に気付き、振り返った。
さっきまではニコニコにぱにぱしていた学園長の表情が、なんというか、大人の微笑?に変わっていて一瞬ドキッとした。
「な……なんですか?」
「なるほどねぇ……嵐武神様の仰った通り、いやそれ以上かな?うん、大体わかったわ」
……えっ?なんで嵐武様のこと知ってるんだ……!?
人間と神様は本来繋がりを持たない。
それはつまり人間より格上の存在である神様を視界に入れることすら叶わないという意味だと嵐武様から聞かされた。
ごく稀に人間の中には高度な術で神様を人間界に降ろして対話することができる者もいると言われたが……まさか、学園長が?
「ああ、その目は信じてないね?いいよ、タネ明かししてあげる。私は一般的な術は人並みなくせに高度な術は完璧に使えるんだよね。神降ろしの術もその内に含まれるよ。嵐武神様以外の神様とも話したことあるしね」
やはりそうだったらしい。
嵐武様は元は高位の神様。そんなひとを呼び出せるなんてな。学園長という肩書きに負けない実力者なんだな。
「で、さっきの話に戻るけど」
「あ、はい!」
改めて気を引き締める。
さっき、大体わかったと言ったのはなんでだ?何に対してそう言ったんだ?
「さっきのゲームでキミの性格は大体わかった、って言いたかったのよ」
へ?と更に首を傾げた俺に言葉を続けた学園長。
「キミはさっきのゲームで言うならば、誰かの後ろで慎重に的確に攻撃する。そんで仲間がピンチに陥った場合のみ前へ出てすんごい攻撃をしてた。つまり言い換えるとね、普段は誰かを支える柱となって過ごしてて、仲間が危機に直面したときは颯爽と駆けて手を伸ばして助けるヒーロー的存在なんだよ」
一息ついて、だから、と付け加えた。
「キミは仲間想いの優しい子だって言いたかったのよ」
……なんか、俺、顔が赤いな。
どうしよう、俺は一言も喋ってないのにすんごい恥ずかしい。
褒められてるのか?優しいって、そんなことないと思うが。嵐武様には常に罵声浴びせてたし、白狐には甘えてばかりだったし。優しさなんてなかったと思うけどなぁ。
「自覚がないんだね~、そこがまた可愛いっ!」
首を傾げてると学園長が抱きついてきた。俺は座ってて学園長が膝立ちなため俺の顔は学園長の豊満な胸の中に埋まっている。
「~~~~~っっっ!?!?」
赤面しつつ顔を離そうとするが学園長の腕力は凄まじく強く、引き離すことができない。
「逃がさないぞうぅ♪」
「~~~~~~っっっ!!!!!」
ちょ、それ以上力入れないで!!
ガチで息できない!!死んじゃう!!!




