その16
〈爽side〉
二人とさよならして早数十分。
もうそろそろ学園について理事長室に行く道に迷ったりしながらも最終的には理事長室につきそこでクラス担任の先生と初対面となる頃だろう時間に俺はまだ森の中にいた。
「どこだここ!?」
おかしいな。もう着いてもおかしくない筈なんだけどな。
言われた通り真っ直ぐ向かってんのに何故まだ着かない!?
「人間の近いって距離と神様の近いって距離違うのか?感覚違いすぎるのか?」
進みながらブツブツ言う。
だっておかしくねぇ!?いくら進んでも学園らしき建物が見えないんだよ!?クソふざけんな!俺の輝かしい学園生活第1歩どうしてくれんだよ!誰に八つ当たりしてるか分からんけどよ!!
だが方向転換してさらに道に迷ったりするのは勘弁なのでひたすら前に進む。
しかしまあよくこんな森の中に降りて来られたな。学園の前とかは駄目だったのか?つぅか、まさかこの森の中にひっそり建ってるとかじゃないよな?道に迷ったらどうすんだ。
ひたすら歩く俺。どんだけ歩きゃ良いんだよ。
そういや、白狐が普通科の他に霊能科があるって言ってたけど、どんなとこだろう?霊能……てことは霊能力を持つ人がいる学科かな?分かりやすいし。
ひたすら歩く俺。やべぇ足痛くなってきた。
白狐、なんで真剣な表情で霊能科の人と関わるなって言ったんだ?さっぱり分からん。校舎が違うとか言ってたし、会うことはあんまりない気がするけどなぁ。
ひたすら歩く俺。げっ、なんかちっさい生き物があちこちにくっついてた!虫って生き物かな。神界には神様以外の生き物は存在しないからなぁ。(例外がここにいるが)
その後もひたっすら、ひたっすら歩きました。もう足がヤバい。筋肉痛を経験することになるな、絶対。
「う……わっ……!」
足が痺れて感覚がおかしくなってしまったにも関わらず無理に動かしたため、足がよろめいた。
勢いで前に倒れそうになるが、側に佇む木に手をついて踏ん張った。
「うわぁ、かなり痺れてきたな。人いないし校舎まだ見えてこないし、辿り着けるかな……………!?」
少し息を切らせて独り言をぼそぼそ言う俺の背後から何か異様な気配をビリっと感じ、瞬時に振り返った。




