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【プロローグ】その1
俺の名前は柳 爽。
現在15才。
15才っていうと世間的には中学生か高校生に思われるんだろうが、俺は学校という場所に行ったことがない。
理由は、赤ん坊のときに捨てられた俺を神様が拾って育ててくれたから。
たまたま通った場所に俺がいて、気紛れに拾ったんだそうだ。
なんにせよ、そのおかげで消えるはずだった俺の命が今もこうして生きているのだ。感謝している。
……だがしかし。
感謝しているからといってなんでも言うこと聞くと思ったら大間違いだ。
俺の中で始まりの合図が鳴った。
初めての学園生活で知ったこと、得たことを俺は一生忘れないだろう。