表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
言葉の力を  作者: グヘヘ
7/8

出会

現場検証に立ち会った後、美咲は電車に乗り家へと向かった。

椅子に座りながら、さっき拾った紙を見つめていた。

よくペンの付きが悪くなった時、適当に書くそんな状態だった。


頭の中では、男が電車にぶつかる瞬間が思い出される。

私の見間違いよね・・・

呟く様に言った時だった、


そうかな?


顔を上げる美咲。

・・・、あなた


美咲の前には御影が立っていた。

また会ったでしょ?

覚えていたみたいね、私を。相手してくれるんだよね?


・・・、まぁ、仕方ないわね。今日の今日だし。


有難う!


そんなに私に相手されたいの?

怪訝な表情の美咲。


えぇ、もちろん!

私、立花御影。あなたは?


立花美咲よ。あなたも立花なのね?今日二人目か。


1人目は?


立花宙とか言ってたわね。


ふーん。

そんな事より、

美咲さん見たんだよね?


見たって、何?


口無し。

御影が手で口を覆う仕草をしながら言う。


・・・、


その紙も変だなって思ってる、・・・当たり?


・・・まぁ、当たりね。

あなたは何か知っているの?


知らないけど、分かるの。


分かる?何が?


どの人が口無しになるかを。


?それはどういう意味?


なんだろう、感じとる?読み取る?

上手く言えないけど、分かる。

口無しになる人は私の知る限りだと、その人との距離を取っておきたい人、かな?


距離、ねぇ。

さっき一緒にいた連中にはそれを教えているの?


そうなの。


うーん、にわかには信じられない話ね。

ところで私には感じないの?


もちろん、あなたには感じないわ。だって会いたかった人だもん!


会いたかった?


電車が停車した。


あっ!いけない!

私ここで降りなきゃ、またね美咲さん!


え!ちょっと、待って!


慌てて御影を追いかけてホームに降りたが、御影は既に見当たらなかった。


・・・、変な子。


美咲は乗車し直し帰宅した。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ