序章
まだ主人公どころか登場人物も未定な小説になりますが、よければ読んで下さい。
ー言葉の力を忘れないで下さいー
みにくいあひるのこ
は
見にくいアヒルの子
おれはまってるぜ
は
俺ハマってるぜ
はれたらいいね
は
腫れたらいいね
いまでしょ
は
居間でしょ
へいとすぴーち
は
塀とspeech
じじつはしょうせつよりきなり
は
じ実は小説よいきなり
……、
さて始めましょうか。
ーーー
人間同士だから話せば分かる。のはずなのに話し合いの末、銃で撃たれる人。
少数意見も大事と言って、やたら多数派工作する連中。
地球温暖化がどうたらこうたら、けど、電気もガスも無いのは困る。
嘘は申しませんと言った次の日に詐欺で逮捕。
ーーー
遠い遠い宇宙の片隅で何かの意志が働いた。
ーーー
最初に公の場でそうなったのは、国連の外交会議で発言していたとある国の高官だった。
「我が国では核兵器の開発など断じて行っていません!」
激昂しているのか、激しい身振りをしながら言う。
「しかし、あなたの国の基地と思われる衛星写真が私の手元にあるのですよ?」別の国の高官がなだめる様に言う。
「そのような捏造写真で我が国を陥れる…」
「…?どうなされた?はっ!」
会議に居た各国の高官が息を飲んだ。
「く、口が…」
さっきまで威勢よく話していた、とある国の高官の顔から口が消えていたのだ。当人はすぐに気付かなかったのか、激しい身振りのみが続く。
「お、おい。彼の口がないぞ。…い、医者を呼べ!!」
騒然とする場に、ようやく本人も気が付く。
手を顔にやり触るが、あるはずの口が無い。執拗に触るが、無い。
頭の中では話せている言葉が、聞こえてこない。
徐々に状況を理解し、触るのを止めた。崩れ落ちる様に椅子に座り込み、うつ向いてしまった。
そして、病院へと運ばれた。
高官は後日自ら命を断ったーーー