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馬鹿か、お前は


そう、考えていると本当に夕食が運ばれてきた。


しかし、その嬉しい気持ちはあっという間に失せてしまう。


木製のお盆に白い皿が一枚乗せられている。


そこまでは良かった。


問題は、中身だ。


赤い『スープ』の中には、何かの骨が浮かんでいる。


具は骨以外、無く赤いスープのみ。


骨は、小さな皿にスッポリ入る大きさのもの。


人間の子供の手のひらサイズ、だろうか。


口を、への字に曲げ、これまた木製スプーンでその骨をすくいあげた。


丸く、ボールみたいだ。


これが、骨とは気が付かないこともあるかもしれない。


右手に手袋をはめ、スープに突っ込んだ。


手袋越しに、スープの温かさが伝わってくる。


飛沫とともに、骨を出す。


(なんで、こんなものがスープの中に___)


固い。


当たり前だが、指で少し押したくらいでは割れなかった。


(気持ちわりぃ)


レンは、壁に向かって頭蓋骨を投げつけた。


一体、誰の頭か知らないが、かわいそうに思ってしまう。


「俺とは、縁もゆかりも、血のつながりもない人間だけどな。」


チッ、と短く舌打ちをしてスープの皿をお盆へと戻した。



食べるものが、無い事に気が付くと急に空腹感が増してくる。


視界に入るスープは、レンを誘惑するが耐える。


耐える。耐える。


しかし、腹は絶叫し始める。


絶叫は、止まらなくなる。


レンは、鼻から空気を吸い込み腹に押し込んだ。


これで少しは、我慢できるだろうか。


・・・んな、訳なかった。


空気は、腹へ届く前に鼻から放出されていた。


俺の考えは、幼稚すぎたぁぁぁぁぁぁぁ!!!!


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