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新たなステージと、新しい種族


「いた……ぃた。凛……か!」


少し、目を開けると、目の前に、颯斗の顔があった。


凛花は、むくりっと起き上がる。


「颯斗!あっ………寝てたか。」


凛花は、前髪を掻き上げ、深呼吸をする。


「ったく、ほんの数分で、寝ちまうとはな。」


呆れたように、言い放った。


確かに、馬車に乗っていたのは、あっという間だった。


疲れてたのかなぁ。


心の中で、苦笑いしながら、立ち上がった。


颯斗は、手を差し伸べていたが、凛花は無視した。


「馬車は?」


「帰ったよ。お前が、寝てるうちに。」


「颯斗、ここ、もう地上なの?」


「分からねぇよ。」


苛立っているような、言い方。


聞いて、悪かったかな。


「うん、ごめんね。」


そう言って、静かに、歩き出した。


ここは、地上?ここは、地獄?


汗を流しながら、正規のルートへの道を探す。


辺りには、何もない。


建物も、植物も……


馬車は、どこへ連れてきたの?


風が吹けば、足元の砂が舞い上がり、頬にパチパチと当たってくる。


スニーカーの中に、砂が入り、足の裏をチクチクと刺す。


いつになれば、帰ることができるのだろう。


目に砂が入り、目を開けることも、辛い。


何か、建物があれば、そこへ避難する事が出来るのに…


しかし、ここには『何も』ないのだ。


砂に足を取られ、何回も転倒した。



ドスン、ドスン………



何も知らないこの土地で、知っているものに出会った。


この足音は_____________




___鬼だ。



どこだ、どこだ、どこだ………


四方八方から、音がするようにも聞こえる。




いきなり、自分の立っていた場所が、暗くなった。


その、『闇』の原因は、大きな影。


_____鬼の影。


凛花は、振り返った。


そして、自分の目を疑った。


いつもの鬼ではない。赤鬼ではない。


黒鬼。


ステージが、違うため、鬼も種類が違うのだろうか。


しかし、この黒鬼。


赤鬼よりも、強そうだ。


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