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青菜に塩
「腹減った…」
凛花は、すっかり元気をなくしていた。
「青菜に塩!」
いきなり、来夏が叫んだ。
「ハァ?」
颯斗は、目を細めて首をかしげる。
凛花も、「?」という顔をしている。
そんな二人を見て来夏は、ハァッとため息をついた。
「元気のあった人が、急に勢いをなくすってこと!」
ふぅっと来夏は、あきれた溜息をついた。
「わかった?」
すると、2人は顔を見合わせ、ブンブンと首を『横』に振った。
来夏は、顔を真っ青にした。
そして、来夏→冬華にチェンジした。
「いい加減にしたら?」
出たぁ~毒舌!
「さっさと覚えなさいよ!凛花!お前のこと言ってんだろ?」
この言葉、棘だらけ。
「でっでも…」
凛花は、顔を蒼白にして反抗しようとする。
でも、何も喋れない。
ガクガク口を動かすことしかできない。