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空中宙返りやめてください


どんどんスピードが上がる。


「ヒィィィィ!」

「ぐぐぐぐぐ」


顔に風が当たって、ぎゅうううと顔が曲がる。

紅も、顔をグニャリと曲げている。

なのに、颯斗は楽しそう。


「ヒャッホー!」

スピードはどんどん上がっていく。

もう、空を飛んでいる感覚ではない。

宇宙から大気圏を突破してくる隕石の気分。

大気圏なんて、行ったことないけど・・・


白銀の狼は、空がまるで自分の家の庭かのように走り回る。

「うううううう!」

「ゲホッ」

「たっのしぃ!」(楽しい)


狼は、銀の毛並みがなびき、美しい。

「ハハハハハ!」

狼は、どんどん支配人との差を広げる。


「追いつけるもんなら、追いついてみろって話だな!」

「あんまり、挑発し過ぎない方が・・・」

颯斗は、そんなことお構いなしとスピードを上げた.

「チョー楽しい!」

凛花は、全く楽しくない・・・


「そろそろ、地上へ戻るか!」

「えっ?」

地上へ戻る=落ちる

「ギャァァァァァ!!!!」

自分の悲鳴で鼓膜が破れそうだ。

紅も、耳に指を突っ込んでいる。

「ヒヒッ!ビビリの凛花!」

颯斗は、クルリッと空中で宙返りをした。

「何やっとんじゃい!」

凛花が颯斗を殴る。



ボコッ



「イッテェ!何すんだよ!」

「それは、こっちのセリフ!空中で宙返りなんかする奴がおるかボゲェ!乗ってる方が危ないんだよ!」


「知るか!!」

また、颯斗が笑った。

颯斗の笑顔は、怒りを鎮めてしまう・・・

「しっ・・・仕方ないなぁ。」

凛花は、フゥとため息をつき、前髪をワシャワシャと揺らした。



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